紳助「腹減ったなぁ…ラーメンでも食いにいくか」

13 9月, 2011 (13:23) | お笑い芸人 | By: SS野郎

1:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:37:32.21 ID:enWpSxrY0

都内某所

紳助「俺の引退会見から1週間、メディアはまだ俺のことでもちきりや。なんや俺が沖縄に潜伏してるだとか、北海道じゃないかとか言われとるけど、裏をかいて都内にいる俺素敵やん?」


4:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:39:42.94 ID:enWpSxrY0

紳助「それにしても部屋ん中に篭りっきりだし上地に買ってきてもらう飯も飽きたなぁ…」

紳助「久しぶりにラーメンなんか食いにいってみるかな。こんな中で見つかったら騒ぎになるけど、そこをあえて行く俺素敵やん」

6:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:41:48.22 ID:enWpSxrY0

紳助「それにしても昼間の東京ってのは人がおらんとこは、ホンマにおらんな」

紳助「ん…?なんやあそこのラーメン屋。えらい人並んどるやないけ。行列のできるラーメン屋かいな。よっしゃ、並んだろ。律儀に並ぶ俺も素敵やん?」

10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:44:28.51 ID:enWpSxrY0

紳助「それにしてもえらい汚い店やな。なんでこんな並んどんのやろ?なんだったら俺がプロデュースして、もっと儲かる店にしたってもええねんな。」

紳助「なんや、この店。食券かい。久々にきたで、こんな店。ん?なんや?マシマシ…?」

14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:46:20.35 ID:enWpSxrY0

親父「ニンニク大丈夫ですか?」

紳助「お、おう。ええで。」

紳助(さっきの呪文みたいなんはこのタイミングで言わなあかんのかい。なんや損した気分や….)

18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:49:38.09 ID:enWpSxrY0

親父「はい、お待ちどうさんでーす。」

ごとっ

紳助(なんや…これ。豚の餌かいな。こんなに野菜盛っとったらこぼれてしまうやないかい!)

紳助(周りの奴も犬みたいにがっついとるし…あーあ、失敗したで。こんな店くるんやなかったわ…)

20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:53:24.59 ID:enWpSxrY0

ズルっズルっ!

紳助(…!見た目はあれやけど味は悪くないで…!もっとギトギトしとると思たけど、意外と口当たりもええやんけ…!)

紳助「ごっそさーん、おおきに。また来るで」

紳助「こんなラーメン屋でも当たり引くとは、やっぱり俺は持っとるなぁ。この強運ぶりも素敵やん?」

21:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:55:38.29 ID:mKdP0w/x0

お前らのせいで最近紳助が可愛く思えてきた

22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:57:21.35 ID:aLIn9nQIO

なんか本当にテレビから消えると寂しいな

23:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 00:57:25.20 ID:Gz490CDm0

何事も無く平らげただと・・・これが普通なのか・・・?

25:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:00:59.86 ID:enWpSxrY0

それから紳助は毎日のようにそのラーメン屋に足を運んだ
そしてとある野望を抱くようになった

そんなある日

都内某所、紳助所有のマンションにて

紳助「おう、遊助、今日はお前もあのラーメン屋に連れてったるわ」

ブンシャカ「マジっすか?俺すんげぇ楽しみ。ずぇーって父ちゃんのオススメだから美味いよね?」

紳助「当たり前やろ、それにな俺はあの店プロデュースしてもっとデカくしたろ思てんねん。あれは全国展開したら間違いなく天下取るで」

ブン「なんつー店なんすか?そこ?」

紳助「ん?…肝心なこと忘れとったわ。あそこの店なんちゅうんやろ?いっつもとにかく早くラーメン食いたかったからそんなん気にしてへんかったわ。」

27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:04:52.66 ID:enWpSxrY0

ブン「まじ父ちゃんうっかりしすぎだよぉ☆もうとにかく早く行こうぜ!」

紳助「おう、行こうや。今日はあそこのおやっさんにプロデュースの話それとなく持ちかけてみるわ」

そして紳助と上地はラーメンを注文し、その味を堪能し、いつものように満腹感と満足感を得たところで店主にプロデュースの話を持ちかけることにした

それが己の命を落とすキッカケになるとは知らずに…

28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:08:06.01 ID:kYQ3KeQhi

面白いww

29:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:10:07.38 ID:enWpSxrY0

紳助「親父さん、いつもおおきに。今日もいいほうにブレて美味かったわぁ。」

親父「そりゃ、どうも。お客さんつかえてるんで、すんません。これで。」

紳助「ああ、ちょっと待った、そんなつれない態度とることないやんか。ちょっと天下取ってみぃへんか?このラーメンで」

親父「…?何のことかわかりませんが今忙しいので、そういう話だったら閉店後してからでいいですかね?」

紳助「勿論や!じゃあ店閉まった後また来るでぇ」

そして閉店後…

31:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:17:28.51 ID:enWpSxrY0

親父「で、何ですかね?天下がどうのとかってのは…」

紳助「もう薄々気づいとるかもしれんけど、俺この間まで島田紳助っていう芸能人やってたんや、ほれ」

そういうと紳助はサングラスを取り、素顔を晒した

親父「あぁ、何となくそうなんじゃないかなぁ、と思ってたんですけど、やっぱりそうでしたか…」

紳助「こんな感じで素顔晒すなんて素敵やん?素敵な出会いやん?まぁ、それはどうでもいいけど、俺はこのラーメン屋が気に入ったんや。俺の手にかかれば絶対日本で一番のラーメン屋になるでぇ!」

しかし店主は歯切れが悪い

親父「それは、どうも…評価して頂いて何よりなんですけど、ウチのラーメン二郎はここだけじゃなくて、他にも幾つか店舗があるんですよ…
まぁチェーンじゃなくて兄弟店て感じなんですけどね。それに…口はばったいようですが、島田さん…ああいう会見の後だとどうしてもね、怖い人達が出てくるんじゃないかって、思ってしまうんですよ」

36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:24:49.07 ID:enWpSxrY0

紳助「心配することあらへんで!あの会見ではああ言っとったけど、ホンマはヤクザもんと手を切る為に芸能界引退したんや。
で、プロデュース業に専念しようと思ってな。あのヤクザ供はホンマ怖いねん。一回優しい顔見せといて、俺のことしゃぶれるだけしゃぶり尽くす気やったんやで。」

ブンシャカ「そうそう!でも父ちゃんはマジで器デケエからヤクザ野郎供の好きにさせない為に引退したんだぜ!
しかもヤクザをヨイショするような会見したからあいつらずぇーってぇ父ちゃんの狙いに気づいてねえよ!
だから、おっちゃん!父ちゃんと一緒にガンバンベ!」

紳助「そういうことや。俺はこれからも表向きはヤクザ立てつつ、徐々にあいつらの悪事を警察に伝えていくつもりや」

40:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:31:00.34 ID:enWpSxrY0

紳助「俺もホンマは引退したくなかったんや…けどな、これ以上俺が芸能界にいるとヤクザ供がもっと調子に乗るねん。
せやから引退したんや。それで気が沈んどった時に出会ったのがこのラーメンや!
俺のプロデューサー専任業第一弾にはうってつけのラーメンやで!これで天下取ったら素敵やん?」

親父「…わかりました…。そこまで言うのなら…。それでは本部にそのような話があったことを伝えておきます。本部というのはラーメン二郎の創始者といいますか、まあ元締めみたいなものです」

親父「…紳助さん。本当によろしいのですね…?」

紳助「男に二言はないで!やるといったらやるんや!」

親父「わかりました、後日本部から連絡があると思いますので、お待ちください。」

45:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:37:02.99 ID:enWpSxrY0

後日、紳助の元にラーメン二郎から連絡があった。紳助の提案に興味があるため、是非本部まで来て欲しいとのことだった。
そこで紳助は指定された場所まで赴くのだった。

紳助「なんや店もそうやったけど、本部もきったないビルやなぁ。俺が手を加えるとしたらまずこのへんからやわ」

そして紳助は都内某所にある人気のないビルに足を踏み入れた

狭いエレベーターのボタンを押し、暫くするとエレベーターがラーメン二郎の本部のあるフロアで止まった。

「よぉ、紳助。待っとったで」

46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:39:10.39 ID:enWpSxrY0

紳助「…!なんでや!なんであんたがおるんや。」

紳助を待っていたのは、いつも紳助が通っていたラーメン二郎の店主、そして紳助の引退会見で名前の出て来たAさんこと、渡辺二郎であった。

47: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2011/09/08(木) 01:40:09.06 ID:Q7OIQsMl0

そういうことだったのか…

48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:40:38.40 ID:J3WzkGlY0

どういう…ことだよ…

52: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/09/08(木) 01:44:48.06 ID:VdvTLoUD0

渡辺「二郎」か

54:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:48:18.60 ID:enWpSxrY0

渡辺「なんや、気づかんかったんかい。ラーメン二郎はワシがボクシングを辞めた後で興したビジネスや。あの野菜をてんこ盛りにしたスタイルも、歯ごたえのある麺も、食い応えのある豚も、ぜーんぶワシのアイデアや。」

紳助「…嘘や…。だって兄さんそんなこと一言も…。」

渡辺「二郎が大きくなり出した頃はもうお前は十分有名人やったやないか。それに俺が山口組の連中と付き合いだしてからは俺はこの二郎の売上をちょっと懐に入れてるだけや」

親父「すいません…、紳助さん。渡辺さんから連絡はあったんです。万一島田紳助が店に来るようなことがあったらすぐに連絡しろと…。
でも貴方の美味しそうに食べる姿を見たらなかなか言えなかった。でも私にも生活がありますし、二郎の親父を辞めたら生きていけないんです。」

57:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:55:26.13 ID:enWpSxrY0

渡辺「で?話は聞いたで?なんや俺らを騙くらかすためにあの芝居を打ったんやってな。そりゃお前に引退されたら俺らは困ることばっかりや。だからビックリしたでぇ…。
でも、所詮お前もヤクザや。結局人のふんどしで相撲取ろうとしたからプロデュースなんて綺麗な言葉で二郎に手を出したんやないかい!ああん?違うんか?!」

紳助「違う!俺は心底この親父さんの作ったラーメンに惚れ込んだんや!
せやから日本一のラーメン屋にする手伝いがしたかったんや!」

渡辺「じゃかあしい!どのみちお前はもう終わりや。組に楯突いて生きていけないのはお前もよう知っとるやろ?それにあんな引退会見なんて真似されたらこっちも商売あがったりや。見つけ次第始末するつもりやったからな。」

紳助「あかん、年貢の納め時や…。おやっさんのラーメンほんま美味かったで。それで一儲けしようなんて思ってないで、ホンマや。二郎の味を知らない人にも食わせられたら素敵やん?はは…」

59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/09/08(木) 01:58:32.87 ID:enWpSxrY0

その後島田紳助の姿を見たものは誰もいない。彼がどうなったかはわからないが、一つ言えるのは、事情はどうあれ闇の世界の人間に頼ってしまったこと、それが彼の…

ギルティー

おしまい

なお、ここに出てくる登場人物や団体名は全てフィクションです

行列のできる法律相談所

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