唯「どいつもこいつも軽音軽音ってうるせぇよ」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:10:02.41 ID:Sax/hBMl0
憂「お姉ちゃん朝だよー」
唯「あー…今日は学校行かない…」
憂「何言ってるの!今日から高校生でしょ?しっかりしてよ」
唯「はいはい…ったくうるせーなー…」
憂「もう、女の子がそんな言葉遣いしちゃだめだよ!」
唯「うるせー!好きで女に生まれた訳じゃねーよ!」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:14:37.89 ID:Sax/hBMl0
―学校
唯「あー、学校だりぃなぁ」
和「おはよう唯」
唯「あぁ?なんだ和か、おはよう」
和「その言葉使いどうにかならないの?」
唯「さぁな、今更直す気もねえよ」
和「そう…唯は可愛いんだからもっと女の子らしくしなくちゃ」
唯「はいはい…」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:17:06.71 ID:Sax/hBMl0
―数日後
和「唯は部活決めたの?」
唯「いや」
和「どこにも入らないの?」
唯「あぁ、そうだよ」
和「ふーん、中学の時と一緒ね。このニート」
唯「ニート!?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:21:17.23 ID:Sax/hBMl0
和『とりあえず何か部に入って、その無気力な所を直した方がいいわよ』
唯「…って言われてもなぁ」
唯「はぁ…」
唯「…めんどくせぇ、とりあえず部活のポスターでも見てみるか」
唯「どれどれ…」
ギター弾ける人求む!一緒に高校生活をエンジョイしよう! 軽音部
唯「げっ!軽音部はパスパス…」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:26:23.24 ID:Sax/hBMl0
和「部活は決まったの?」
唯「あー…」
和「まだなの?」
唯「うー…やりたい部活がないんだよ、どれもつまんなそう」
和「また始まった…なんでやってもいないのにつまらないってわかるの?」
唯「なんとなくだよ」
和「はぁ…なら軽音部なんてどう?すごい人気みたいだし」
唯「はぁ!?んなもん嫌に決まってるだろ!」
和「いいから、体験入部だけでもしてきたら?平沢「唯」」
唯「…っち、嫌な奴」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:32:55.51 ID:Sax/hBMl0
―系音部
「すみませーん!入部希望なんですけどー!」
「わたしもです!」
「私もー」
澪「はいはい並んでー!ったくなんだよこの人の数」
律「入部希望者が急に増えたねぇ…」
澪「本当な、最初は私達の三人しかいなかったのにな」
紬「…急に入部希望者が増えた理由はこれ」
澪「あー?なんだこれ?アニメ?」
紬「そう…昔流行ったアニメ、けいおん」
律「あ…私それ知ってます!今再放送をやっててまた流行ってるんですよね?」
紬「…そう、律は物知り」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:37:55.32 ID:Sax/hBMl0
澪「そんなもんが流行ってるのかよ…ならここに来た奴らは冷やかしってことか!」
紬「悪い言い方をするとそう…」
澪「てめーらー!軽音部は遊びじゃねーぞ!!
本気で私達とバンドを組みたい奴だけ入部しやがれー!」
「ひぃっ!?」
律「ひぃっ!?」
紬「律が驚く必要はない…」
律「だ、だって…」ガクブル
澪「…ったく、お前は何年私の幼馴染をやってんだよ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:43:29.58 ID:Sax/hBMl0
唯「おーっす、ここが軽音部ー?」
澪「あぁ?なんだてめぇ、冷やかしに来たのか?」
唯「あー…言われてみればそうなるのかな?」」
澪「んだと!?さっさと帰れ!!ぶっ殺すぞ!!」
唯「うぉ!?なんでそんなに荒れてんだよ!?」
紬「荒れてはいない…これが彼女の普通」
律「そ、そうなんです…澪に悪気はないんです!」
唯「げ…お前澪っていうの?」
澪「なんだよ、人の名前にけち付けるつもりか!?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:49:13.80 ID:Sax/hBMl0
唯「じゃぁそこの二人はもしかして…律と紬、だったりする?」
紬「……」コク
律「えっ?どうしてわかったんですか!?」
唯「マジかよ…最悪だ、帰る」
澪「てめぇなんかさっさと帰っちまえ!!二度とくんな!!」
紬「…ちょっとまってほしい、あなたの名前は?」
唯「…名乗って何になるよ」
紬「いいから…」
唯「…嫌だね、言いたくない」
紬「…もしかして、唯?」
唯「…!」
紬「そう…あなたは唯なの…」
律「ど、どうしてお互いに名前がわかるの?」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:54:28.35 ID:Sax/hBMl0
紬「…これを見てほしい」スッ
律「? 漫画?」
澪「これって…さっき言ってたけいおん?」
紬「そう…そのお話の登場人物の名前に注目してほしい」
澪「どれどれ…秋山澪?わ、私と同じ名前じゃねえか…」
律「田井中律…私も同姓同名…」
紬「琴吹紬…私も同じ、そして…」
紬「平沢唯…恐らくあなたも…」
唯「…ああそうだよ!俺も平沢唯、その漫画の主人公と同姓同名だ!」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:00:50.80 ID:Sax/hBMl0
律「す、すごい…こんな偶然があるなんて…」
紬「これはもう…奇跡と呼べるレベル」
澪「…あははは!!奇跡か!いや、これは運命かもな!」
澪「気に行った!おい唯、お前軽音部に入部しろ」
唯「はぁ!?いやだよ!!」
紬「軽音部は部員が一人足りない…唯が入部するべき」
唯「いやだって!足りないんなら適当に捕まえればいいじゃねえか!
軽音部は人気があるんだろ!?」
澪「いや、お前じゃなきゃダメだ、他の奴らからは気合を感じられねぇ」
唯「私が気合を出してるっていうのかよ!?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:06:28.31 ID:Sax/hBMl0
澪「……あぁ、そうだ」
唯「嘘つけよ!なら今の間は何だよ!?」
澪「ごちゃごちゃとうるせぇ!てめぇは一言入部したいって言えばいいんだよ!!」
律「ひぃっ!?」
紬「…何故律が驚く」
唯「はぁ…話になんねぇ、帰る」
澪「おい待てよ!あの時の約束は嘘だったのか!?」
唯「…いや、お前とは初めて会うし」
澪「…そうだったな」
紬「まってほしい…どうして唯はそこまで入部したくないの?」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:10:21.15 ID:Sax/hBMl0
唯「音楽に興味がないから、あとめんどくさいことが嫌いだ」
紬「…本当にそれだけ?」
唯「…そうだよ」
紬「……」
唯「…まぁ、そんな訳だ、じゃあな」
がちゃ ばたん
律「…いっちゃったね」
澪「…私はまだ諦めないぞ」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:15:40.95 ID:Sax/hBMl0
―平沢家
唯「ただいまー」
憂「お帰りお姉ちゃん、学校どうだった?」
唯「あー…疲れたよ」
憂「そうなんだ、お疲れ様♪」
唯「おー」
憂「そうだお姉ちゃん、今日お父さんとお母さんが帰ってくるよ」
唯「ふーん…ってマジ!?」
憂「うん」
唯「最悪だ…」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:21:04.61 ID:Sax/hBMl0
―そして夜
父「ただいまー、帰ったぞー」
憂「あ、お帰り二人とも♪」
唯「……」
母「久しぶりね、二人とも元気だった?」
憂「うん♪」
父「そうかそうかー!…でも唯の元気がないな」
唯「別にそんなことねぇよ…」
父「そうか?そうだ唯、高校生活はどうだ?楽しいか?」
唯「別に…」
母「何部に入部したの?」
唯「なんもやってねーよ…」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:28:21.62 ID:Sax/hBMl0
父「なん…だと…?」
母「そんな…軽音部は…?」
唯「だから!初めからする気なんてないって言ってんだろ!!」
父「お前…なんの為に唯って名前をつけたと思ってんだ!!」
母「お母さんだって何の為に「平沢」っていう名字の人と結婚したと思ってるの!?」
唯「しるかよ!!親の都合を子供に押し付けるな!!」
父「そうだ!!ギターはどうした!?
お父さんが買ってあげたギブソンのレスポールギー太はどうした!?」
唯「部屋だけど…」
父「今すぐ持ってくるんだ!!」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:36:39.91 ID:Sax/hBMl0
母「ほら!!お父さんとお母さんの前で何か弾いて見せて!!」
唯「えー…?俺なんも弾けないんだけど…」
父「なんだと!?ギターと一緒にバンドやろーよ!!(バンドスコア付き)
も買ってやったろ!!練習してなかったのか!?」
唯「してねーよ!!大体あれはあんたが勝手に買ってきたもんだろうが!!」
父「それは…お前がどうしてもほしいって言うから…」
唯「いってねーよ!!捏造すんな!!」
父「澪しゃん…」
唯「…えっ?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:42:01.61 ID:Sax/hBMl0
父「まぁギターを貸してみろ」
唯「そのままくれてやるよ」
父「ダメだ、俺が持っていたらこれはギー太じゃない、ただのレスポールだ」
唯「知るかよ…」
父「ふふ…ギターに触れるのも何年ぶりかな…」
唯「え?あんたギター弾けたのか?」
母「えぇ、お父さんのギターの腕は一流よ」
憂「わぁ♪楽しみだなぁ」
父「よし…それじゃ次の曲、私の恋はホッチキス!」
唯「うわぁ…」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:42:53.50 ID:C3clHCTx0
ダメだこりゃw
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:47:54.28 ID:Sax/hBMl0
ジャカジャカーン!
唯「すげえ…普通にうまい…」
憂「お父さんかっこいい…すごいねお母さ」
母「出だしのリフ難しい筈なのに完璧になってる…」
唯憂「えっ?」
母「てゆうか唯、歌!」
唯「俺?」
父「あ…歌詞忘れた!」
母「な~んでな~んだろ、気になる夜~」
唯「えー…」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:51:51.95 ID:Sax/hBMl0
ジャカジャン!
父「…ふぅ、どうだった二人とも」
憂「すごい…本当に上手なんだねお父さん!」
唯「まぁ腕は認める…でも途中の台詞は何?」
母「あぁ…あれも歌詞の一部よ」
父「常識だろ?」
唯「しらねぇよ…」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:33:20.32 ID:Sax/hBMl0
父「大体な、お父さん達が軽音部を進める理由はそれだけじゃないんだぞ?」
唯「? どーいうことだよ?」
父「バンドはメンバーと息をあわせなければ成立しない、
それは同時に人を想いやる気持ちを育むということだ」
父「お前は昔からそういう所が欠けているだろ、
高校で友達はできたか?まだ和ちゃんしか友達がいないんじゃないか?」
唯「それは…当たってるけど…」
父「ほら見ろ、この先そんなんでどうする?
和ちゃんだっていつまでもお前と一緒にいれる訳じゃないんだ」
唯「知るかよ先のことなんて…大体あんたには関係ないだろ」
母「唯!そんなこと言うもんじゃありません!」
唯「うるせー!俺はもう部屋で寝る!誰も入ってくんなよ!」
憂「あ、お姉ちゃん!」
父「まったく…困った奴だな」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:43:22.12 ID:Sax/hBMl0
―唯の部屋
唯「なんだよあいつ…急に帰ってきて訳の分かんないことばかり言ってるし…」
唯「それにいきなり父親面されてもな…」
唯「俺はこれからも一人でいいんだよ…他の奴なんて…知るか」
トントントントン…
唯「? だれか階段を上ってくる、憂か?」
トントントントン…
唯「……」
トントントントン…
唯「…さっきから何階段で足踏みしてんだよ、親父」
がちゃ
父「どうしてわかったんだ?」
唯「……」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:48:48.48 ID:Sax/hBMl0
唯「なんの用だよ、部屋に入ってくるなって言ったろうが」
父「そんなに睨むなよ、父さんと少しお話でもしようじゃないか」
唯「あぁ?あんたとする話なんかねーよ」
父「そうか、わかったよ…実は父さんはな…」
唯「おい!なんもわかってねえじゃねえか!!」
父「昔バンドを組んでいたんだ」
唯「へー、どうせけいおんとかいうアニメに感化されてだろ?」
父「そうだよ!悪いかバーカ!」
唯「…出てけよ」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:51:50.79 ID:TP9FucQyO
この親父は唯が可哀想になるなレベルwww
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:51:56.36 ID:GAp0plHN0
けいおん厨が親になるとこういう事になるんか
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:53:22.05 ID:j2osLETjO
この父の様にけいおん部に入った奴はいるのか…
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:56:12.91 ID:Sax/hBMl0
父「まぁ冗談はさておき、父さんは確かにけいおんを見てギターを始めたんだ」
父「父さんは主人公の唯ちゃんが大好きでな、
唯ちゃんのギー太と同じギー太を買う為に一生懸命お金を貯めたよ」
父「でな、やっとギー太が買えたんだ。俺は嬉しくて鏡の前でポーズの練習をいっぱいしたよ」
父「うおっミュージシャンぽい!ってな、
あの時の父さんはまさに「ギー太に首ったけ」だったな!あははははっ!俺ってうまいね!」
唯「へー」
父「はははははっ!…どうした、笑えよ唯」
唯「えっ?ここ笑うとこなの?」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:07:43.83 ID:Sax/hBMl0
父「まぁそんなこんなで、当時高校生だったお父さんは
買ったばかりのギー太を片手に軽音部まで走ったね」
父「軽音部に入部した父さんは、明日からギー太と一緒に頑張るぞ!って意気込んでたよ」
父「あの時は唯ちゃんと自分の姿を重ね合わせていたんだ。
だから自分も当然ギターの腕がメキメキ上達すると思ってた」
父「…でも現実は違った」
唯「?」
父「ギターを始めたばかりの父さんよりも、昔からギターをやっていた人がいっぱいいたんだ。
当然その人達に比べて父さんのギターは聞けたもんじゃなかったな」
唯「あんなに…その、うまいのに?」
父「ははっありがとう、でもあれは一生懸命練習したからさ。唯ちゃんに追いつきたくてね…」
唯「……」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:19:23.91 ID:Sax/hBMl0
父「でもな、現実は甘くない。そのうち自分の限界ってものが見えてきたんだ」
父「それでも父さんは諦めなかった。頑張ってずーっと練習したさ。中のいい3人の部員とバンドも組んだ」
父「その頃が一番楽しかったよ。仲間ってのはこいつらのことを言うんだろうなって」
唯「へぇー…」
父「もうその頃にはけいおんの真似事をしているつもりはなかった。
純粋に音楽を楽しんでいたんだよ…ただ、あずにゃんの事だけはどうしても忘れられなかった」
唯「あずにゃん?」
父「アニメ見せたろ!梓ちゃんだ!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:30:36.50 ID:Sax/hBMl0
父「父さん達がどんなにまってもあずにゃん的なポジションの後輩は入部しなかった」
父「そして迎えた卒業、父さん達は結局夢を叶えることができなかったんだ」
父「だから自分の子供に夢を叶えてほしい、そしてHTTとして頑張ってほしいと思ってつけた名前が…」
唯「…唯かよ」
父「そう!どうだ?父さんの気持ちを理解してくれた?」
唯「していないし、しようとも思わない」
父「そんなー…」
唯「ほら、話はもうすんだろ?出てけよ」
父「…こ、この親不孝者ー!ギー太に謝れー!」
唯「はぁ!?」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:37:42.89 ID:Sax/hBMl0
―次の日 軽音部
律「……」
紬「……」
澪「…くそ、最悪だ…私の名前の由来がアニメのキャラクターだったなんて…」
律「うん…私もショックだよ、だから親は昔からよく私に勝気になれって言ってたんだ…」
澪「私ももっとお淑やかになれって言われてたな…」
紬「…私の家に至っては貧乏、お金がほしい」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:40:13.16 ID:t5VzMhaI0
紬かわいそう
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:42:52.97 ID:KgK9DKk00
紬貧乏なのか・・・
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:46:33.24 ID:Sax/hBMl0
澪「…なぁ、もう軽音部辞めようか」
律「え…?でも高校でバンドを組むのは澪ちゃんの夢だったんじゃ…」
澪「いいんだよもう…親に与えられた夢なんて糞喰らえだ!もうやめだやめ!」
律「澪ちゃんがそういうなら…」
紬「そう…二人とも辞めてしまうの…」
澪「ムギはどうすんだよ?」
紬「私は辞めない…ここで新たに新入部員が来るのを待つ」
律「なんの為に…?」
紬「…私の夢の為」
澪「夢?」
紬「そう…プロになってお金を稼ぐの。そして親孝行をする。
名前なんて関係ない、私は親に与えられたこのチャンスを生かす為にここにいるんだから」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:52:42.56 ID:Sax/hBMl0
―教室
唯「さーて、帰るかな…」
和「唯、軽音部はどうだった?」
唯「あ?つまんなかったよ、入部する気になんてならないね」
和「そう…なら私が代わりに入部するわ、ギターちょうだい」
唯「はぁ!?ダメに決まってんだろ!!」
和「どうして?あんたがギター持ってたって使わないなら意味ないじゃない」
唯「うぅ…それでもダメだ!!」
和「そう…残念」
唯「大体なんで和は軽音部に入りたいんだよ?」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:02:34.20 ID:Sax/hBMl0
和「決まってるじゃない、けいおんが好きだからよ」
唯「お前、一家そろってけいおん厨かよ…」
和「ふふ…最高の褒め言葉ね」
唯「でも俺の記憶が正しければ、確か作中の和っていうキャラクターは生徒会だったろ?」
和「それは「のどか」ね。私は「かず」だから」
唯「そうだっけ?漢字が同じだから間違えちまった」
和「ふふ…こればかりは私の名前の読みを間違えてつけた親に感謝するわ」
唯「…あれ?じゃぁお前って作中にも出てこないオリキャラってことになるのか?」
和「…!!!???」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:15:10.18 ID:Sax/hBMl0
和「私は…けいおんの世界には存在しない…!?」
和「なら…私は一体なんの為に生れたの!?」
唯「お、おい…落ちつけよ…」
和「うるさい!あなたは平沢唯でしょ!?立派な主人公じゃない!!」
和「それに比べて私は…真鍋かず…うふふ…あははははははっ!」
和「最高だわ!!私は所詮のどかを演じていたピエロにすぎないのよ!!」
唯「はぁ…?」
和「私はどんなに和(のどか)を演じていても所詮は和(かず)なのよ!!最高だわ!!あはははははっ!」
唯「おい!和!」
和「漢字で呼ばないで!!その気になっちゃうでしょ!!」
唯「あ、あぁ…ごめん」
和「…もういいわ、さようなら、主人公」
唯「あ!和!かずー!」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:21:43.15 ID:Sax/hBMl0
―平沢家
唯「ただいま…」
母「お帰りなさい唯、…なんだか元気がないわねぇ」
唯「…なんでもねぇよ」
母「嘘おっしゃい、顔に何かあったって書いてあるわよ」
唯「……」
母「さぁ、言ってみなさい」
唯「…実は今日、和と…」
・
・
・
母「…そう、そんなことがあったのね」
唯「うん…」
母「でも唯が気にすることないわ。
だって、悪いのは読みを間違えた和ちゃんの御両親なんだから。その御両親はにわかなのよ」
唯「…そういう問題かなぁ?」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:24:30.50 ID:sP7qA/hqO
wwwww
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:24:46.27 ID:G25tVnB3O
にわかwwwうぇwwww
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:26:56.56 ID:Sax/hBMl0
父「おう、お帰り唯」
唯「……」
父「なんだ?無視することないだろー?」
唯「…うるせぇな、軽音部には入部しないからな」
父「ガーン…」
唯「俺は部屋で休むから、飯ができたら教えろよ」
憂「わ、わかったよ…」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:34:44.35 ID:Sax/hBMl0
―唯の部屋
唯「ふぅ…疲れたなぁ…ん?机の上になんかあるぞ。これは…」
けいおん!のBD全巻セットだ!
暇な時に見ろ! 父
唯「あの糞親父…!部屋に勝手に入りやがって!」
唯「大体こんなもん見る訳ねえだろ!」
唯「はぁ…寝よ…」
唯「……」
唯「…眠れない」
唯「……」チラッ
唯「…けいおん!か…」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:46:17.95 ID:Sax/hBMl0
再開
唯「結局全部見てしまった…」
唯「…なんだろう、子供の頃に見たときより面白かったな」
唯「…続きはないのかな?」
父「ないよ」
唯「そうか…って、うおおおおおおおお!?いつからそこに!?」
父「第六話、学園祭!からだ!」
唯「てことは残りの半分をあんたと一緒に見てたのかよ…」
父「そういうことだ、面白かったなー!さて、そろそろご飯を食べようか!」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:56:22.58 ID:Sax/hBMl0
憂「お父さんもお姉ちゃんも遅いよ!ご飯冷めちゃうよ?」
父「はははっ悪かったな憂!それより母さん、唯の奴…とうとう目覚めたよ」
母「まぁ!今からお赤飯を炊くわ♪」
憂「目覚めた?それにお赤飯って…まさか、お姉ちゃん今頃!?」
唯「なっ!?ち、ちげーよ!!///」
父「顔真っ赤にしちゃって~、可愛いなぁ唯は!」
唯「う、うるせー!!」
父「はははっ!それよりどうだ?軽音部に入部したくなったろ!?」
唯「あ、それは割り切ってるからないよ」
父母「ガーン…」
唯(…軽音部か、明日顔でも出してみるかな)
唯「い、言っておくがこれは軽音部に興味を持ったからじゃなくてだな!
ただ暇つぶしに行ってみようと思っただけだぞ!?」
憂「? 何言ってるのお姉ちゃん」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:02:13.09 ID:Sax/hBMl0
―次の日 軽音部
澪「…それじゃな、ムギ」
律「またね…新しい部員見付かるといいね…」
紬「……」
澪「それじゃ…頑張れよ」
律「元気でね…」
ばたん
紬「……」
紬「……」
紬「……」
がちゃ
紬「…!」
唯「ちーっす…って紬だけか?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:08:59.66 ID:UUZvA6Vx0
紬「…平沢唯」
唯「他の二人は?」
紬「たった今辞めた…」
唯「はぁ!?なんで!?」
紬「名前のせい…二人とも貴方と同じコンプレックスを感じた」
唯「おいおい…奇跡や運命はどこに行ったんだよ…」
紬「…唯は、入部希望?」
唯「ちげーよ、ただ何となく来てみただけだ」
紬「…そう、残念」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:14:59.85 ID:UUZvA6Vx0
唯「紬は辞めないのか?」
紬「……」コク
唯「ふーん、よっぽど軽音かけいおんが好きなんだな」
紬「どちらも好き…でも、それだけではない…」
唯「あぁ?」
紬「私には…夢があるから…」
唯「夢?」
紬「そう…私はプロになってお金持ちになる夢がある」
唯「うぉ…お前って見かけによらず意外としっかりしてるんだな」
紬「…それは、褒め言葉?」
唯「あー…まぁそうだな」
紬「…そう、ありがとう」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:25:01.71 ID:UUZvA6Vx0
紬「唯には夢がある…?」
唯「俺の夢?そうだなー…うーん…」
紬「……」ジー
唯「…特にないな」
紬「…そう、なら私と一緒に同じ夢を叶えてほしい」
唯「プロか?ダメダメ!俺ってなんも弾けないからさー」
紬「ならこれから練習すればいい…」
唯「えー…?それはめんどくせ―なー…大体それをあの二人に言ってやればよかったじゃん」
紬「あの二人には言えなかった…でも唯には言えた…」
唯「どうして?」
紬「唯は話しやすい…お願い…」
唯「そんなこと言われてもな…」
紬「…どうしてもダメ?」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:35:56.27 ID:UUZvA6Vx0
唯「…ダメだな」
紬「そう…」ショボーン
唯「そんな悲しそうな顔をするなって。
他にも入部希望者はいっぱいいる筈だから、そいつらと頑張れよ」
紬「…それはダメ、できない」
唯「あぁ?どうして?」
紬「…私は他の人と喋ったことがない。その前に喋れない…」
唯「…お前ってもしかして…極度の人見知りなのか?」
紬「……」コク
唯「そうだったのか…俺はてっきりそういうキャラなのかと思ってたよ」
紬「違う…本当はいろんな人といっぱい喋りたい…でも、勇気が出ない…」
紬「だからお願い…助けて…」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:42:25.95 ID:UUZvA6Vx0
唯「…悪いが俺には関係ないんでね、もう帰らせてもらうよ」
紬「……わかった」
唯「…まぁ、たまには遊びに来てやるよ」
紬「…うん、待ってる」
唯「おう、悪かったな…それじゃ」
ばたん
紬「……」
紬「……」
紬「……」
紬「……」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:53:30.89 ID:UUZvA6Vx0
―帰り道
唯「…はぁ、流石にちょっと冷たかったな」
和「唯ー!今帰り?」
唯「おう和(かず)、お前もか?」
和(かず)「そうよ」
唯「そうか…その、昨日は悪かったな…」
和(かず)「ああ…気にしてないわ。怨むべき相手が違うもの」
和(かず)「それよりあの糞両親め…!今思い出しても腹が立つわ!
ちょっと聞いてよ唯!私の親ね、けいおんを全話違法サイトで見たのよ!?」
唯「へ、へぇー…そうなんだ…」
和(かず)「どうしてテレビで見なかったと思う!?深夜は眠いからだって!!ならアニメ見るなよ…!!」
和(かず)「それでけいおん!信者になった気でいるんだから呆れるわ…
キャラソンも一枚も買わないで落としたって言うし…ほんとにわかよね!」
唯「あぁ…にわかだな…(こいつはもう病気だな…)」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:56:08.63 ID:5MKX5sem0
とんでもないことをさらっと言うなここの登場人物たちはw
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:01:47.40 ID:UUZvA6Vx0
唯「それより和(かず)、お前さ、軽音部に入部する気ない?」
和(かず)「え?入部したいけど私、楽器持ってないし…」
唯「あぁ、それなら心配するな。私のギターを…」
和(かず)「くれるの!?」
唯「やんねーよ!!話を最後まで聞け!貸してやるんだよ」
和(かず)「えー?貸すだけー?」
唯「なんだ不満か?ならこの話はなかったことに…」
和(かず)「う、うそうそ!是非貸して下さい!」
唯「わかったよ、なら明日家に取りに来い」
和(かず)「今日はダメなの?」
唯「あぁ、明日お前に会わせたい人がいるからさ、その時にでも」
和(かず)「えっだれ!?もしかして男!?」
唯「……(こいつに声をかけたのは失敗だったか)」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:10:51.52 ID:UUZvA6Vx0
―次の日 部室
がちゃ
唯「おーっす、紬いるか?」
紬「あ…唯」
紬「…と、誰?」
和(かず)「真鍋和(かず)よ、…この子がもしかして唯の言ってた?」
唯「あぁ、会わせたい人だ。紬っていうんだ」
紬「……」モジモジ
和(かず)「何よこの子…って、えっ!?唯ってもしかしてレズビ…!」
唯「よし紬、俺の家に行こうか」
紬「……」コク
和(かず)「アン!嘘です!嘘ですからおいてかないで!」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:18:07.92 ID:UUZvA6Vx0
―平沢家
唯「ただいまー」
憂「お帰りお姉ちゃん♪っと「かず」さん、お久しぶりです」
かず「久しぶりね憂ちゃん」
憂「はい♪あれ?そちらの方は?」
紬「こ…琴吹…紬です…」
憂「紬さんですか。初めまして、私は平沢憂っていいます。
お姉ちゃんがいつもお世話になってます」ペコリ
紬「…!原作通り…」
かず「でしょー?たまらないわよねぇ…」
紬「…すごく…いい」
唯「おい二人とも…俺の部屋に行くぞ」
「お帰り唯ー!」
唯「げ…また面倒なのが…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:26:11.84 ID:UUZvA6Vx0
父「お帰り唯!それとかずちゃん、しばらくだね」
かず「はいおじさん、お久しぶりです」
父「あれ?そちらの子は?」
紬「こ…琴吹…紬です…」
父「!な、なん…だって…?もう一度言ってごらん…?」
紬「こ…琴吹…紬です…」
父「……」
紬「…?」
父「…は…ははははっ!!なんてこったい!!母さん、我が家にむぎゅうううが来たぞ!!」
母「な、なんですってー!?」
唯「もう嫌だ…この家族…」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:36:15.66 ID:UUZvA6Vx0
父「部活は何をやってるんだい!?」
母「もちろん軽音部よね!?」
紬「……」コク
父「…素晴らしい…素晴らしい…うぅ…」ポロポロ
母「ご両親もさぞ満足しているんでしょうね…羨ましいわ…」ポロポロ
紬「うん…!パパもママもきっと今頃喜んでいる筈…♪」
唯「? なんだよ、まるで死んじまったような言い方だな」
紬「うん…私が小さい時に…死んじゃった」
唯「え…?」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:43:21.27 ID:UUZvA6Vx0
紬「だからね…私はお金持ちになって、パパとママに立派なお墓を立ててあげるの」
紬「…それが私、琴吹紬の親孝行…そして、夢」
唯「そうだったのか…」
かず「そんなことが…」
父「な、なんだかごめんな…」
母「ごめんなさいむぎゅうう…不謹慎だったわ…」
紬「…いい、気にしていない」
唯「と、とりあえず俺の部屋に行こうか…」
紬「……」コク
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:44:48.09 ID:sSyBnwbF0
むぎゅうう健気すぎかわいい・・・
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:45:59.46 ID:P3xg6SncO
普通にむぎゅううって呼ぶなw
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:47:26.61 ID:QfLaM+810
追いついた
このむぎゅううはかわいい
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:52:23.95 ID:UUZvA6Vx0
―唯の部屋
唯「今日二人を俺の家に招いたのは他でもない、軽音部の為だ」
かず「……」
紬「……」
唯「それじゃかず、まずお前にギターを渡そう」
かず「……」
唯「かず?」
かず「…私やっぱり軽音部に入部するのやめるわ」
唯「はぁ!?ここまで来て何言ってんだよ!?
かず「だって!!私が軽音部に入部したかった理由って
けいおん!に憧れたからなんだよ!?プロだって目指している訳じゃないし…」
かず「そんな理由で入部するなんて…プロを目指してる紬ちゃんに申し訳ないわよ…」
唯「かず…」
紬「…大丈夫、きっかけは何だっていい…要はその後を楽しめるかどうか…」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:01:26.80 ID:UUZvA6Vx0
かず「それでも…やっぱり私はやめとくわ…」
紬「そう…残念…」
紬「なら後は…」チラッ
唯「ど、どうしてこっちを見る?」
紬「…お願い、後は唯しかいないの」
唯「そんなこと言われてもな…」
紬「大きいお墓立てたいの…お願い」
唯「……」
紬「だめ…?」
唯「…すまない」
紬「…そう…残念。なら…」
紬「実は…私には100人の兄弟がいてね…その子たちを養う為にお金が必要なの…」
唯「…え?」
紬「お願い…だから一緒にプロになる為に軽音やろう?」
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:03:05.25 ID:V2Z3z7NP0
・・・え?
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:04:18.55 ID:QfLaM+810
両親は腹上死ですね
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:04:22.32 ID:JABNSZxE0
糞ワロタwwwwww
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:05:03.05 ID:sk+znmnf0
両親の死因言われずともわかってしまった
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:06:09.76 ID:sSyBnwbF0
おいwwwwwwwwwwwwwww
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:09:12.15 ID:UUZvA6Vx0
唯「……」
紬「…ダメ?」
唯「ダメだ」
紬「そう…残念。なら…」
紬「実は…私のお母さんが心臓病を患っていて、手術をする為にお金が必要なの…」
かず「……」
紬「お願い…だから一緒に…」
唯「ストップ!…どこからが嘘だ?」
紬「え…?私嘘なんて…」
唯「ほう…両親は死んだんだよな?」
紬「うん…大きいお墓を立てたいの」
唯「ふ~ん…そういえばお母さんは心臓病なんだよな?」
紬「うん…手術の為にお金がほしいの?」
唯「でもお母さんはもう死んでるんだろ?」
紬「…勝手に殺さないでほしい」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:23:53.72 ID:UUZvA6Vx0
唯「…どうして嘘なんて吐いたんだ?」
紬「それは…唯に軽音部に入部してほしかったから…」
唯「気持ちは分かったよ、でも同情で人の気を惹こうとするのはいただけないな」
紬「ごめんなさい…でもプロになりたいのは本当…私の家は貧乏だから…」
唯「どうだかなぁ…」
紬「お…お願い…信じて唯…唯に嫌われたら…私…」
かず「唯は随分紬ちゃんに懐かれてるわね」
唯「あぁ…どうしてかな」
紬「そ…それは…その…」モジモジ
かず「!ははぁ~…まぁいいわ、とりあえず私の入部する話は無しって方向で」
唯「お、おい!なら軽音部はどうなんだよ?」
かず「さーねぇ、唯が入部すればいいじゃん」
唯「えー…」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:34:01.06 ID:UUZvA6Vx0
唯「とりあえずあと何日以内に部員を集めなきゃならないんだ?」
紬「あと二日…それをすぎると廃部…」
唯「二日!?んなもんで集まるかよ!!」
紬「それでも…何とかしなくちゃ…」
唯「…わかったよ!明日から部員を集める活動をしよう!」
紬「…唯は結局入部してくれないの?」
唯「うーん…まぁマネージャーくらいならやってやるよ」
紬「ほんと…!?嬉しい…唯、大好き…♪」
唯「大好きってまた大げさな…」
かず「大好きねぇ…なるほど…」ニヤニヤ
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:42:09.71 ID:UUZvA6Vx0
―次の日
澪「おい律、帰りにゲーセン寄ってこうぜ」
律「また?あそこうるさいから嫌いだな…」
澪「あぁ?なんだよお前、私の言うことが聞けねえのかよ!?」
律「わ、わかったから…仕方ないなぁ澪は…」
澪「よしよし、それでいい!」
律「はぁ…」
「軽音部に入部しませんかー?」
澪「あ?」
律「この声は…」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:50:16.98 ID:UUZvA6Vx0
かず「明日までに部員が集まらないと廃部になりまーす!」
唯「馬鹿!もう少し考えて宣伝しろよ!」
かず「えー?事実じゃん」
紬「部員…求む…」
澪「ようムギ、まだ部員集まってなかったのか」
律「久しぶりだねムギちゃん、唯ちゃん」
紬「澪…律…」
唯「なんだ、入部希望か?」
澪「はっ!ちげーよ。もう軽音なんかには興味はねぇ」
唯「…なら邪魔だ、どっかいけ」
澪「あぁ、言われなくたっていくよ。じゃぁな…おら律、いくぞ」
律「あ、うん…ごめんなさい皆さん、それじゃ…」
紬「…待って、律は本当にそれでいいの?」
律「えっ?」
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:59:00.96 ID:UUZvA6Vx0
律「どういう意味?」
紬「ドラム…嫌いになったの…?」
律「そ、そんな訳ないよ!でも…」チラ
澪「おら律、何やってんだよ!?さっさと行くぞ!!」
律「私は澪ちゃんのいないバンドのドラムは嫌だな…
だって、澪ちゃんもドラムも同じくらい大切だから」
紬「…そう」
澪「おい!!さっさとこいよ!!ぶっ殺すぞ!!」
唯「あんなんでも大切なのか?」
律「うん、大切だよ…すごく。それじゃそろそろ行くね、部員集め頑張ってね」
かず「…本当にあんな奴のどこがいいのかしら?謎だわ」
唯「あぁ、全くだな…」
紬「……」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:10:04.87 ID:UUZvA6Vx0
―帰り道
澪「あー今日もいっぱい遊んだな!」
律「…そうだね」
澪「…なぁ律、あいつらになんか言われたのか?あれから元気ないぞ」
律「な、何も言われてないよ」
澪「そうか…もし何かあったらすぐ私に言えよ、ぶっ殺してやるから」
律「…それがもしムギちゃんでも?」
澪「当たり前だ!どんな奴だろうと私の律を虐める奴は殺してやる!!」
律「…ありがとう澪ちゃん、その気持ちはすごく嬉しいよ。でも…」
澪「でもなんだ?」
律「…ねぇ澪ちゃん、もう一度軽音部に入部しない?」
澪「はぁ?する気なんかねぇよ…さては律、あいつらに何か吹き込まれたんだな?」
律「ち、ちが…!」
澪「あいつら…なめた真似しやがって!!ぶっ殺してやる!!」
律「ち、違うって言ってるでしょ!!」
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:21:04.39 ID:UUZvA6Vx0
澪「律…」
律「人の話を最後まで聞いてよ!!殺すことしか頭にないの!?」
澪「お前…誰に向かって口聞いてるかわかってんのかよ!?あぁ!?」
律「わかってるよ!!人殺しの澪ちゃんだよ!!」
澪「私はまだ人を殺したことはねぇ!!」
律「どうせそのうち殺すんでしょ!?」
澪「んな訳あるか!!私がもし人を殺すなら、それは律を不幸にする奴が現れた時だよ!!」
187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:32:29.95 ID:UUZvA6Vx0
律「…!そんなことをその口で言わないでよ!それを言っていいのはかっこいい澪ちゃんだけだよ!!」
澪「あぁ!?どういう意味だよ!?」
律「そのままの意味だよ…今の澪ちゃんはさ、なんかかっこ悪いよ…」
澪「私がかっこ悪いだと?」
律「うん…昔の澪ちゃんの方がかっこよかった。自分のやりたいことに一生懸命でさ…」
澪「……」
律「でも今は違う。ただの人殺しだよ」
澪「お前…流石の私も傷つくぞ…」
律「…決めた、私軽音部に入部する!」
澪「だから…私はする気ないって言ってるだろ?」
律「澪ちゃんは別にいいよ、これは私一人の意思だから!それじゃさよなら!」
澪「お、おい律!待てよ!」
澪「…くそ!やりたいことなんてねぇよ…」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:41:04.70 ID:UUZvA6Vx0
―秋山家
澪「おー、帰ったぞー」
澪父「おう、お勤め御苦労」
澪「……」
澪父「何だ澪、まだ名前のことで怒ってるのか?」
澪「あぁ!?んなことてめぇには関係ねぇだろ!!」
澪父「てめぇ…親に向かってなんだその口のきき方は!?ぶっ殺してやる!!」
澪「上等だぁ!!こっちが殺してやるよ!!」
澪母「うるさいよあんた達!!いい加減黙んないと殺すよ!!」
澪父「お、おう…すまんな…」
澪「…ったく、私は部屋で寝る!!勝手に入ってきたら殺すからな!」
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:43:01.88 ID:UzHBu3L6O
秋山家マジぱねぇッスよ
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:46:19.68 ID:sSyBnwbF0
こんな家族厭だ
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:49:44.44 ID:UUZvA6Vx0
―澪の部屋
澪「…はぁ、律は軽音部に戻るのか」
澪「私は…どうしたいんだろうな」
澪「確かにバンドを組むのは私の夢だった…その為に昔からベースを親父に習い続けてきたんだからな」
澪「でも…その夢も結局は親に与えられたものなんだよな…」
澪「なら私の本当の夢は…?私は本当は何がしたい…?」
澪「…わかんない…わかんないよぉ…!」ポロポロ
がちゃ
澪父「おう澪、飯の時間…って何泣いてんだ?」
澪「…え?うわああああああ!!!勝手に入ってくんなよ!!殺すぞ!?」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:01:05.90 ID:UUZvA6Vx0
澪父「あぁ!?殺すだぁ!?…まぁいい、それより泣いている訳を話してみろ」
澪「そ、そんなのてめぇには関係…!」
澪父「無くないだろ、どうせ名前のことで泣いてたんだろ?名前のことは素直に謝る、悪かった!」
澪「…違う。名前のことはもうどうでもいいんだよ」
澪父「ならどうして?」
澪「なぁ親父…どうして私にベースを弾かせようと思ったんだ?やっぱりけいおん!とかいうアニメの影響か?」
澪父「ちげーよ、俺はお前にベースを弾かせるつもりはなかった。好きなことをやってほしいって思ってたよ」
澪「? ならどうして?」
澪父「なんだお前、覚えてないのか」
澪「だから聞いてんだろ」
澪父「まぁ無理もないか、お前はまだ小さかったからな…」
澪父「…お前はな、自分からベースが弾きたいって言ったんだよ」
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:09:31.80 ID:UUZvA6Vx0
澪父「あれはお前がまだ5歳くらいの頃だった…」
澪父「夜、お前が寝静まった後に母さんと一緒にけいおん!のBDを見ていたんだよ」
・
・
・
澪父『がははっ!やっぱりさわ子はいい女だな!」
澪母『あら?それって私のこと?』
澪父『あぁ!?んな訳ねーだろうが!!まったく情けねーぜ!同じさわ子でもここまで違うとなぁ!』
澪母『んだとぉ!?ぶっ殺すぞ!!』
澪父『上等だおらぁ!!逆に殺してやるよ!!』
幼澪『んー…お父さんお母さんうるさーい…』
澪父『お、おーすまねえ澪、起しちまったか』
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:18:03.72 ID:UUZvA6Vx0
幼澪『なに見てるのー…?』
澪父『あぁ、これはお父さんとお母さんが子供の頃に流行っていたアニメだよ』
幼澪『へー…あー!このくろいかみの女の人きれいだねー!』
澪母『あぁ、それは澪っていうのよ』
幼澪『すごい!私とおんなじ名前だね!』
澪父『そうだぞ、父さんと母さんが澪をこの「澪」と同じように
お淑やかに育ちますようにって…俺達みたいにならないようにってことで名付けたんだ』
幼澪『おしとやかー?ふーん、なら私もこんなきれいな人になれるかな?』
澪父『あぁ、なれるさ…必ず』
幼澪『えへへーがんばるねー♪』
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:26:31.76 ID:UUZvA6Vx0
幼澪『これはどんなアニメなのー?悪い奴をやっつけるのー?』
澪母『そうよ、お父さんをたぶらかすさわ子をやっつけるアニメなの』
幼澪『たぶらかすー?』
澪父『お前…変なことを教えるなよ!!』
澪母『あらら…ごめんなさい』
澪父『ごほん!…まぁこれを見てもらえばわかるさ』ピッ
『Chatting Now ガチでカシマシ~♪』
澪父『このアニメのOPだ、見ての通り演奏をするアニメなんだよ』
幼澪『うわぁ~すごい!あっ!澪がもってるギターってお父さんももってるよね!?』
澪父『あぁ…あれはベースっていうんだ』
幼澪『いいなぁー私もひきたい!それで澪みたいになる!』
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:34:52.67 ID:UUZvA6Vx0
幼澪『おとうさーん…ここの弾き方わからないから教えてー』
澪父『どれどれ…こうやって弾くんだよ』
ブーン
幼澪『おー…わかった!やってみる!』
―――――
澪父『今日から澪も小学生だな、いつの間にか大きくなったもんだ』
澪母『本当ね…ここまであっという間だったわね』
澪父『はははっ!これと同じことを澪が中学に入っても言うんだろうな!』
幼澪『お父さーん、準備できたよー』
澪父『おう!それじゃ学校に行くか!!…ってベースはおいていけ!!』
―――――
幼澪『おとうさーん!お友達できたよー!連れてきちゃった!』
澪父『おぉそうか!よし、あがれ!』
幼律『は…初めまして…!田井中律です…!』
澪『な…に…?』
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:46:04.65 ID:UUZvA6Vx0
律母『どうもすみません、うちの律が御迷惑おかけしました…』
澪父『いやーいいんですよ!子供ですからしょうがない!』
幼澪『zzz…』
幼律『zzz…』
律母『ほら律、起きなさい!』
澪父『まぁまぁ…それより田井中さん、けいおん!では律が好きなんですか?』
律母『…!えぇ、夫も私も律派ですわ。りっちゃんを応援し隊の隊員ですの』
―――――
幼律『澪ちゃんはベースが弾けるんだよね?』
幼澪『そうだよ、楽しくて毎日練習してるよ!』
幼律『へぇー!かっこいいなぁー!私も何かやってみようかなぁ…』
幼澪『それならドラムなんてどう?お父さんが律はドラムがいいんじゃないって』
幼律『ドラムかー、やってみたいなー』
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:54:21.84 ID:UUZvA6Vx0
―――――
幼律『澪ちゃん!私ドラム始めることになったよ!』
幼澪『そうなんだ!良かったね!』
幼律『うん!お父さんもお母さんも大喜びだったよ!』
―――――
幼律『澪ちゃーん!助けてぇ!』
幼澪『お前らぁ!律を虐めるなぁ!』
男子A『なんだよ秋山、お前には関係ないだろ!』
幼澪『関係あるよ!だって律は私の大事な友達なんだから!』
男子B『はぁ?うるせえ奴だな。おら田井中、お友達が呼んでるぞ!おらぁ!』ドガッ
幼律『!げほ…!』
幼澪『!てめえらぁ…ぶっ殺してやる!!』
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:00:36.40 ID:UUZvA6Vx0
―――――
幼律『えっぐ…ひっく…ごめんなさい澪ちゃん…』ポロポロ
幼澪『私なら大丈夫だからもう泣かないで…』
幼律『でも…私のせいで…!』
幼澪『律のせいじゃないよ…友達を助けるのは当たり前でしょ?』
幼律『ありがとう澪ちゃん…澪ちゃんはやっぱりかっこいいよ。私、澪ちゃんが大好き!』
―――――
澪父『今日から澪も中学生か、いつの間にか大きくなったもんだ』
澪母『本当ね…ここまであっという間だったわね』
澪父『はははっ!これと同じことを澪が高校に入っても言うんだろうな!』
澪『なに笑ってんだよ糞両親共、私は学校にいってくるからな!!』
澪父『あぁ!?今なんつったてめぇ!!ぶっ殺すぞ!!』
澪『うるせぇよ!!殺されたくなかったら黙ってろ!!』
215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:11:54.93 ID:UUZvA6Vx0
―――――
澪『よう律!』
律『あ、澪ちゃん!おはよう♪』
澪『どうだ?ドラムの練習は頑張ってるか?』
律『うん、おかげ様で!』
澪『そうかい!そりゃ何よりだ!!』
律『でも中学には軽音部がないからバンドが組めないね…このまま組めないで終っちゃうのかな?』
澪『大丈夫だって!高校で組めばいいのさ!!』
律『でも…もし高校にも軽音部がなかったら…?』
澪『安心しろって!私が作ってやるよ!!』
律『…やっぱり澪ちゃんはかっこいいなー、自分のやりたいことはなんでも実行するんだもん』
澪『まぁな!!だって律とバンドを組むのが私の夢だからさ!!』
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:21:24.45 ID:UUZvA6Vx0
―――――
澪『親父、話がある』
澪父『あ?どうした改まって』
澪『私の名前についてなんだが…けいおん!っていうアニメからとったのか?』
澪父『あぁ、そうだ』
澪『…!ならベースは!?それもけいおんか!?』
澪父『そうだろ、だってお前が…』
澪『ざけんじゃねぇ!!!なら私は…アニメの真似事をして夢を追っていたっていうのかよ!?』
澪父『…は?お前何言って…』
澪『もういい!!!二度と話かけんな!!!』
澪『…私の夢は、アニメに感化された親から与えられたものだったのかよ…』
澪『ちくしょう…ちくしょう!!なら私は軽音部なんて辞めてやる!ベースなんて二度と弾くか!!』
220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:26:16.31 ID:UUZvA6Vx0
・
・
・
澪「…思い出した」
澪「なんだよ…私の夢はちゃんと私の夢だったじゃないか…」
澪「律と一緒にバンドを組んで…みんなで演奏するのが私の夢だったんだ…」
澪父「そうか、それがお前の夢か…いい夢だな」
澪「…あぁ、最高の夢だよ」
澪「最高のな…」
222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:35:28.96 ID:UUZvA6Vx0
―次の日 部室
かず「……」
紬「……」
唯「…だれも来ないなぁ」
かず「昨日あんなに宣伝したのにね」
唯「お前が昨日余計なことを言わなけりゃな…」
かず「ちょっとー!?無償で手伝ってあげてんのに酷くないそれ!?」
唯「うるせぇなぁ…」
がちゃ
律「すみませーん、入部希望なんですけど…」
紬「律…!」
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:44:05.12 ID:UUZvA6Vx0
律「ごめんなさいムギちゃん…!やっぱり私…みんなと一緒にバンドやりたいです!」
紬「……」
律「…ダメかな?」
紬「そんな訳ない…私はその一言を待っていた…」
律「…!ありがとうムギちゃぁん…」グス
紬「いい…泣くのはまだ早い…」
律「え…?」
唯「…だとさ、早く中に入ってこいよ。秋山澪さん」
「…!」
がちゃっ!
澪「な、なんで私がいるってわかったんだよ!?」
唯「あれで隠れてるつもりだったのかよ?覗いてたの丸分かりだったぞ」
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:46:56.74 ID:KiCM2DpiO
京極夏彦風のSSも面白かったよ
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:51:27.68 ID:UUZvA6Vx0
澪「糞…私としたことが…」
律「澪ちゃん…戻ってくる気になったんだ」
澪「…あぁ、私は本当に大馬鹿野郎だったよ。私の夢は親に与えられた夢じゃなかった」
澪「いや、きっかけは親とけいおん!だったかもしれない。
でもそれは私の夢を後押ししてくれただけにすぎなかったんだよ」
律「なら澪ちゃん…!」
澪「…あぁ、思い出したよ全部。なぁ律、ムギ、もう一度私の夢を一緒に叶えてくれないか?」
律「喜んで!」
紬「お帰り…二人とも…」
澪「へへっ!ただいま!!」
232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:00:55.02 ID:UUZvA6Vx0
かず「よかったわねぇ…これで廃部の危機は免れた訳だ…」
唯「おいおい…まだ部員が一人足りないぞ?」
かず「はぁ?何言ってるのよ」
唯「は?何が?」
紬「新入部員なら…眼の前にいる…」
唯「眼の前?…ってどこに?」
律「私達の目の前です」
唯「…もしかして」
澪「どうやら私達は運命の糸で繋がっていたらしいな」
唯「…マジで?確かにマネージャーはやるとは言ったけどさ…」
かず「なにいってるの、ここまで来たら入部するしかないでしょ」
律「これからよろしくお願いしますね♪」
澪「よろしくな!ギター担当の平沢唯さん!!」
唯「………はぁ、わかったよ!乗り掛かった船だ、とことん付き合ってやるよ!!」
紬「…こうして廃部の危機は去った」
234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:08:03.83 ID:UUZvA6Vx0
―数日後 唯の部屋
ジャカジャカ
唯「ふぅ…ギターって難しいなぁ」
唯「…親父に教わろうかな?」
唯「…いやいや!それだけはダメだ!俺はプライドを捨てるつもりはない…」
がちゃ
父「よーう唯!練習ははかどってるかねー?」
唯「…お呼びじゃねぇ、帰れ」
父「なんだなんだ!折角唯が軽音部に入部したっていうから、
先輩が教えて差し上げようと思ったのによぉ」
唯「だからお呼びじゃねえって!!何しに来たんだよ!?」
父「あぁ…実はな唯」
唯「な、なんだよ急に真面目な顔しちゃって…」
父「父さんと母さんな、1週間後にはまた仕事でしばらく家を開けなくちゃならないんだ」
唯「…え?そ、そうなんだ…」
235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:15:04.04 ID:UUZvA6Vx0
父「またしばらく寂しい思いをさせるな…すまない」
唯「い、いいよ別に…仕事なんだから仕方ないだろ…」
父「…そうか、まぁそれだけだ。邪魔したな」
父「あぁそれと…そのコードを抑える時は、もっと手首にスナップをきかすんだ」
唯「え?こ、こうか?」
ジャーン
父「そうだ、いい感じだぞ。…じゃぁな、頑張っていっぱい練習するんだぞー」
唯「あ…ま、待って!」
父「? なんだ?」
唯「まだ1週間は家にいるんだよな?」
父「そうだけど…」
唯「そっか、ならその間さ…」
唯「俺にギターを教えてよ」
~おしまい~
241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:19:20.68 ID:UUZvA6Vx0
てな訳で終わりです
親父のモデルはビートルズ大好きの俺の親父です
昔からこんな感じでギターを弾けってよく言われました。
最初は嫌でしたけど今では親父に教わりながらギターを頑張ってます。
では長々とすみませんでした。
呼んでくださった方々、本当にありがとうございました。
ではまたどこかで、ノシ
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