佐天「明日をキャンセルできる能力かぁ…」
6:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 10:17:11.10 ID:NFg2rOCH0
初春「そんな能力あるわけないじゃないですか」
佐天「ふっふ~ん、ところがどっこいあるんだな」
初春「はぁ、でもその能力どういう時に使うんですか?」
佐天「ん~、テストの前日とか?」
初春「もしかして佐天さん明日のテストを・・・」
佐天「ふっふっふ、いくよ初春。これがあたしの能力、えいっ」
・・・・・・
初春「何も起きませんね」
佐天「あれ~、おかしいなぁ」
8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 10:25:32.93 ID:NFg2rOCH0
初春「やっぱりただの勘違いだったんじゃ・・・」
佐天「そんなことない!はず・・・・・・」
初春「佐天さん、そんなに落ちこまないでください。明日のテストがんばりましょう!」
佐天「う、うん・・・」
----------------
佐天「ふぁ、おはよ~、初春」
初春「おはようございます佐天さん」
佐天「あ~今日のテスト、あたし無理かも」
初春「何いってるんですか佐天さん、テストは昨日やったじゃないですか」
佐天「え?」
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 10:33:59.81 ID:NFg2rOCH0
佐天「だってテストは今日のはずじゃ・・・」
初春「まだ寝ぼけてるんですか?昨日佐天さん、だめだったって言いながら落ち込んでたじゃないですか」
佐天「あっ・・・あ、あははは、あたし物覚え悪くてさぁ」
初春「もぉ、しっかりしてくださいよ」
佐天(テストがなかったことになっている)
佐天(いや、テストが無くなったというより、別のあたしがテストをやっている?)
佐天(これは・・・・・・つかえる!)
19:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 10:44:17.01 ID:NFg2rOCH0
佐天(この能力は明日をキャンセルする・・・)
佐天(といっても明日が無くなるわけではなくて、このあたしが明日を経験しないということ)
佐天(そして、別のあたしが明日をかわりに過ごす・・・)
佐天(使いようによっては、かなりお得な能力に)
佐天(ふふふ)
----------------
佐天「ねぇ初春」
初春「なんですか?」
佐天「あたし、明日はがんばろうと思うんだ。朝から晩までずっと勉強する!」
初春「さ、佐天さん!?急にどうしたんですか!それに、そんなの大変ですよ」
佐天「ふっふっふ、まぁ見てなって」
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 10:51:25.71 ID:NFg2rOCH0
----------------
佐天「おっはよ~初春!ねぇ、昨日のあたしどうだった?」
初春「もぉびっくりしましたよ、本当に勉強ばっかりしてるんですから」
佐天「だよねだよね!」
佐天(これで・・・ふふふ)
佐天「ねぇ初春、あたし次のテストの日までずーっと勉強しようと思うんだ」
初春「昨日のような勉強を毎日!?それはさすがに・・・」
佐天「ふふん、まぁ見てなって」
28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 11:05:47.13 ID:NFg2rOCH0
-佐天宅-
佐天「えーと、次のテストのはこの日だから、日数は・・・」
佐天「よし、これでテストの前日までキャンセルすれば・・・」
佐天「ふふふ、楽しみ」
----------------
佐天「うっいはる~!」
初春「さ、佐天さん!スカートめくりはやめてください///」
佐天「ごめんごめん。それよりさぁ、明日のテスト楽しみだね」
初春「佐天さんの今日までの努力は必ず報われるはずです」
佐天「えへへ、ありがと初春」
33:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 11:21:40.59 ID:NFm8jO2GO
平行世界の自分自身に意識した時間を押し付けられる能力みたいな
しかも行動指定も可
使いようによっては素晴らしいが何かと恐ろしいな
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 11:25:22.40 ID:X2vYmbPI0
この能力・・・間違いなく寿命が縮まる・・・!
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 12:27:25.05 ID:NFg2rOCH0
-授業中-
先生「ここは、こうなってだな・・・ここは・・・・・・」
佐天(あれ~おかしいなぁ、授業の内容がひとつもわからない)
佐天(今日までのあたしは毎日朝から晩まで勉強してたはず・・・)
佐天(もしかして能力の使い方を間違えてた!?)
----------------
佐天「はぁ・・・」
初春「どうしたんですか佐天さん、そんなに落ちこんで」
佐天「ううん、なんでもないよ・・・・・・はぁ」
46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 12:35:10.47 ID:NFg2rOCH0
-佐天宅-
佐天「あーあ、なんかもったいないことしちゃった気がするなぁ」
佐天「明日のテストどうしよう・・・」
佐天「もういいや、しばらくこの能力は使わないでおこう」
佐天「でも、明日のテストだけはなぁ・・・」
佐天「よし!明日だけキャンセルして、これからは逃げずに自分で過ごそう」
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 12:42:34.11 ID:NFg2rOCH0
佐天「初春~、おっはよう」
初春「おはようございます佐天さん。今日はいつもより元気ですね」
佐天「えへへ、これから逃げないって決めたんだ」
初春「逃げない?」
佐天「そうそう。それより~、今日の初春の調子はどうかなっ」バッ
初春「ちょ、ちょっと佐天さん///」
佐天「ふむふむ、きょうは水玉模様かぁ」
初春「もぉ」
49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 12:47:47.07 ID:NFg2rOCH0
-数日後-
初春「佐天さん、今日はテストの結果がでるみたいですよ」
佐天「へ、へぇテストかぁ・・・あたしはどうかなぁ・・・・・・」
初春「佐天さんあんなに頑張ってたから大丈夫ですよ」
佐天「う、うん。そうだよね・・・・・・はぁ」
50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 12:55:27.21 ID:NFg2rOCH0
----------------
初春「うーん、今回のテストはいまいちでした。佐天さんはどうでした?」
佐天「・・・・・・」
初春「佐天さん?」
佐天「うそでしょ・・・あたしがこんな点数・・・・・・」
初春「どうしたんですか佐天さん、勝手に見ちゃいますよぉ」
初春「!!す、すごいじゃないですか!どれも高得点、努力の賜物ですよ!」
佐天「・・・・・・」
初春「佐天・・・さん?」
54:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:00:17.22 ID:NFg2rOCH0
佐天「やった・・・・・・やった・・・やったよ初春!」
初春「はい!わたしもうれしいです」
佐天「これで私も立派な能力者だよ!」
初春「えっ、能力者?」
佐天(やっぱりあたしは間違っていなかった!)
佐天(自分の能力をつかいこなせていたんだ!)
55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:08:36.57 ID:S+qXxkk70
これは使っちゃダメだろ
56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:09:25.60 ID:NFg2rOCH0
-佐天宅-
佐天「ふふふ、ふふふふ」
佐天(最初は、いくら別のあたしに勉強をさせても意味がないと思った)
佐天(でも、それは違った)
佐天(キャンセル中の別のあたしはちゃんと頭がよくなっていた!)
佐天(この能力は使える!)
佐天(今のあたしは昔のあたしとは違う!)
57:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:19:57.03 ID:NFg2rOCH0
----------------
初春「佐天さん、今回のテストはどうでした?・・・」
初春「!!すごいです、またこんな高得点を!」
佐天「へっへ~、どんなもんだい!」
----------------
初春「佐天さん、今回は・・・・・・って、トップじゃないですか!」
佐天「まぁ、こんなもんよ!」
----------------
初春「佐天さん、今回は・・・・・・やっぱり佐天さんはすごいですね・・・・・・」
佐天「ふっふ~ん、ってどうした初春、元気がないぞぉ」
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:30:55.49 ID:NFg2rOCH0
初春「えっ、あ・・・その・・・・・・」
佐天「どうした~、悩みごとかな?なら、この佐天さんに相談してみなさい!解決してあげるよ~」
初春「・・・・・・佐天さん、最近遊んでくれません」
佐天「へ?いっしょに遊んでるじゃん」
初春「たまにじゃないですか・・・それ以外は誘っても、勉強で忙しいって・・・」
佐天「あ、ああそれは・・・」
初春「佐天さん、私のこと嫌いになったんですか?」
60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:55:11.73 ID:NFm8jO2GO
キャンセルした時間に何をしてるのかわからない……
恐ろしいな
61:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 13:56:38.23 ID:NFg2rOCH0
佐天「そんなことあるわけないよ」
初春「ならなんで・・・・・・」
佐天(そっか、別のあたしに勉強ばっかりさせてるから初春に構ってあげてないことになるんだ)
佐天「わかった初春、これからは勉強の時間減らすね」
初春「でもそれは、佐天さんに悪いk
佐天「いいのいいの、これからはもっと一緒にいよう、ね?」
初春「ありがとう佐天さん」ウルッ
佐天「もぉ、初春ったら」
64:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:00:23.51 ID:I9e5eXvF0
この状態でキャンセルなんてしちゃったら、
いつの間にかヤっちゃってるかもしれないな
65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:06:25.93 ID:rFOrSDpT0
こえええええええ
67:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:10:07.24 ID:NFg2rOCH0
-佐天宅-
佐天(初春に悪いことしちゃったなぁ)
佐天(そうだよね、勉強はただのあこがれで始めたようなもの・・・)
佐天(それが原因で大切な友達を傷つけるようなことがあってはいけない)
佐天「よし、これからは遊ぶ時間も空けよう!」
佐天「でも、残りの時間は勉強しないと」
佐天(明日からは勉強と遊びを両立、明日からは勉強と遊びを両立、明日からは・・・)
68:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:23:48.78 ID:NFg2rOCH0
----------------
佐天「うっいはる~」
初春「きゃっ、もぉ佐天さん!」
佐天「あはは、ごめんごめん」
佐天(よかった、もとの元気な初春にもどってる)
佐天「そういえば今日はテストの結果がわかるね」
初春「はい、今回は私もがんばったので、佐天さんには負けません」
佐天「ふふふ、それはどうかな~」
69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:34:36.62 ID:NFg2rOCH0
----------------
初春「やっぱり佐天さんはすごいです!佐天さんの点数には追いつけません」
佐天「ま、まあねぇ」
佐天(前に比べると点数は下がっているけど、しかたないよね)
初春「そうだ佐天さん、放課後あのアイスクリーム屋に行きませんか?新しい味がでたらしいんです」
佐天「えっ、アイスクリーム屋?どこの?」
初春「先週オープンした時に二人で行ったじゃないですか。忘れたんですか?」
佐天「あ、ああ、あそこね。覚えているよ」
初春「もぉ、しっかりしてください」
71:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:46:18.11 ID:NFg2rOCH0
----------------
佐天(そっかぁ、あたしがキャンセルしてる時間に初春と別のあたしは・・・)
先生「涙子、おーい佐天涙子」
佐天「は、はい!」
先生「この問題の答えはなんだ?」
佐天「え、え~と・・・・・・」
先生「お前が解けないとはめずらしいな。ここの答えはこうだ」
佐天「すみません・・・」
72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 14:56:06.07 ID:NFg2rOCH0
-放課後-
佐天「さぁ、いこっか初春」
初春「はい!それにしても・・・」
佐天「ん?どうしたの?」
初春「さっきの授業、なんで答えられなかったんですか?佐天さんらしくなかったですよ」
佐天「えっ・・・わたしらしく・・・・・・ない?」
初春「はい、いつもの佐天さんならあんな問題すぐに答えちゃうのに」
佐天「初春、わたしらしいって・・・なに?」
初春「えっ、いきなりなに聞くんですか?」
94:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 17:31:41.17 ID:NFg2rOCH0
佐天「答えてよ初春、あたしらしいってどういうこと!!」
初春「っ!?」
佐天「あ・・・・・・ごめん・・・・・・」
初春「佐天さん・・・私」
佐天「あーごめんね初春、今日は体調が優れないからアイスクリームはまた今度でいい?」
初春「えっ、佐天さんどこか具合が悪いんですか?」
佐天「ちょっとね、ごめんね初春また今度」タタッ
初春「あっ、佐天さん・・・」
96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 17:41:46.66 ID:NFg2rOCH0
-佐天宅-
佐天「あーあ、あたしやっちゃったなぁ」
佐天「初春はなにも悪くないのに、ぜんぶあたしが・・・・・・」
佐天「はぁ・・・なんか初春と顔あわせづらいなぁ」
佐天「じゃあ明日はもう一人のあたしに・・・・・・」
佐天(あたしまた逃げようとしてる)
佐天(でもこれって悪いことなのかな?)
佐天(いっそのこと、あたしが死ぬまでの日をすべてキャンセルすれば・・・)
99:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 17:51:06.52 ID:NFg2rOCH0
ピンポーン
佐天(そうすればあたし、なにも悩まなくていいし)
ピンポーン
佐天(それに、もうひとりのあたしのほうが初春もきっと・・・)
ピンポーン
初春「佐天さーん、いないんですかー」
佐天「初春!?」
100:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:02:13.65 ID:NFg2rOCH0
ガチャ
初春「あっ佐天さん、いるじゃないですか。倒れてるかと思いましたよ」
佐天「初春、なんで・・・」
初春「佐天さんが具合悪いというので、ちょっとしたお見舞いです」
佐天「そんなわざわざ・・・」
初春「いいですから佐天さんは休んでください」
佐天「・・・ありがとう」
103:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:18:16.38 ID:NFg2rOCH0
初春「さてと、おかゆをつくりますよー」
初春「ふんふふ~♪」
佐天(初春、怒ってないのかな・・・)
佐天(あれ、この箱はなんだろう?)
佐天「初春、この箱って・・・」
初春「あっ、それお見舞い品です。開けてみてください」
佐天「これって・・・」
初春「あそこのアイスクリーム屋さん、テイクアウトできるみたいなので買ってきました」
104:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:26:09.58 ID:NFg2rOCH0
佐天「ありがとう初春」
初春「えへへ///この前食べに行ったときも佐天さんうれしそうに食べるから」
初春「これを食べたら佐天さんも元気になるかもって思って買ってきました」
佐天「あっ」
初春「どうかしましたか?」
佐天「ううん、なんでもない」
佐天(そっか、そうだよね。今初春が話してたのは別のあたしのこと)
佐天(やっぱり初春はあたしより・・・・・・)
105:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:35:36.96 ID:NFg2rOCH0
佐天(悔しいけど、なんかふっきれちゃった)
初春「さぁできましたよ~」
佐天「おお、おいしそう!」
初春「あついですから気をつけて食べてくださいね」
佐天「ん~おいしい!初春、いいお嫁さんになるよ」
初春「ちょっと佐天さん///」
佐天「もぉ、照れちゃって」
初春「し、しりません」
108:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:45:31.12 ID:NFg2rOCH0
----------------
佐天「初春、今日はほんとうにありがとう」
初春「もぉ、さっきから佐天さん、ありがとうばっかりですよ」
佐天「そうかなぁ、でもほんとうにありがとう初春。明日からはいつもどおりになるから」
初春「あまり無理して学校にこないでくださいよ」
佐天「わかってるって」
初春「それじゃあ佐天さんまた明日」
佐天「うん、また明日」
109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/05/19(木) 18:47:32.81 ID:NFg2rOCH0
佐天(また明日・・・・・・か)
佐天(ありがとうね初春・・・私の大切な、いつも一緒にいてくれた親友)
佐天(ありがとう・・・・・・じゃあね)
----------------
佐天「うっいはる~、おっはよう」バッ
初春「きゃっ、もう佐天さん!」
佐天「ごめんごめん。ああそれと、前に頼まれた問題の解き方がわかったから後で教えるよ」
初春「あの問題をですか?やっぱり佐天さんはすごいです!」
佐天「へへ、まあね///」
おわり
No related posts.
最近のコメント