なーにが「空白は甘え」だよ

31 7月, 2011 (08:23) | サザエさん | By: SS野郎

1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 13:23:34.11 ID:waakF/6yO
甘えてるんだよ……ばか(////)

2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 13:24:24.18 ID:iM+63C6VO
そこは空白だろ

4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 13:28:13.66 ID:/ukHrYxg0
甘えちゃ悪いんか甘えちゃ

7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 13:35:25.80 ID:uiYQCMg90

9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 16:43:29.19 ID:yexyLwJd0
サザエ「どうしたのよ、そんなにあわてて」

カツオ「いいから早く!!」

サザエ「ったく忙しいんだから手間かけさせないでよ…」

カツオ「大変なんだ!!」

サザエ「どうしたの?母さ…」

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サザエさん 全45巻 完結コミックセット (朝日文庫)

11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 16:48:06.93 ID:yexyLwJd0
カツオ「はっ…!?なんだ夢か…」

あまりにもリアルだった

夢と終わらせるには

カツオ「姉さん、朝ごはん早く!!」

サザエ「わかってるわよ」

カツオ「やべっ急がないと」もぐもぐ

あれ…?母さんまだおきてこない

13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 16:57:20.37 ID:yexyLwJd0
カツオ「あ、あのさ…母さん起きて来ないけどどうしたんだい?」

サザエ「え…?」

カツオ「え?じゃないよ…母さんだよ母さん!!」

なにか悪い予感がした

ただそれがなにかわからなかった

サザエ「母さん?母さんなら1年前に死んだじゃない」

14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:02:13.96 ID:yexyLwJd0
カツオ「なんだって!?」

サザエ「どうしたのよ!?そんなにあわてて」

カツオ「死んだ!?昨日も元気にしていたじゃないか!!」

サザエ「???…なにおかしなこというのよ」

サザエ「変なこといってないで早く学校いきなさい」

15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:06:02.17 ID:yexyLwJd0
カツオ「いってきます…」

ガラガラ

カツオ「どういうことなんだ…」

確かに自分の記憶に間違いはない

姉が冗談をいっているとは思えない

カツオ「母さん…」

16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:08:21.20 ID:0nJ3lP2jO
なにこのタイトルからは絶対予想できない展開

17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:10:35.14 ID:yexyLwJd0
キーンコーンカーンコーン…

カツオ「花沢さん、僕の母さんってほんとに死んだの?」

花沢「え?おかしなこと聞くのね、ずっと前に亡くなられたじゃない」

カツオ「本当なのか…」

花沢「どうしたのよ?変なこときくわね」

カツオ「それが僕には母さんが死んだ記憶がないんだ…」

花沢「へ?どういうことよ!?」

20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:14:47.04 ID:yexyLwJd0
カツオ「ぼくには昨日まで母さんとの記憶があるんだ…」

花沢「なーにいってんの、久しぶりにお母さん思い出して悲しくなったの?」

カツオ「いや違う!ほんとに…」

花沢「勘違いだって、今日の磯野君なんかおかしいわよ!?」

カツオ「ほんと…なんだ…」

21 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:17:45.48 ID:YDcMdw4KO
まさかの誤爆SSかい?

22 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:18:24.98 ID:iMPJYq4zO
淡々としすぎやべえ

23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:18:54.02 ID:yexyLwJd0
花沢さんまでもが冗談をいうわけがない

ぼくの心には大きな謎が広がっていた

なにかの勘違い、できることならそう思いたかった

???「きみも空白があるのかい?」

カツオ「!?」

なーにが「空白は甘え」

25 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:21:59.24 ID:yexyLwJd0
カツオ「だ、誰だよ!?きみ!?」

なーにが「ああ、すまない。ぼくの名前はなーにが」

カツオ「な、なーにが!?」

なーにが「ところできみも空白があるんだろ?」

カツオ「空…白…?」

なーにが「ここじゃあれだ、屋上へ行こう」

28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:24:04.14 ID:K1kgsizK0
そういうことかww

30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:28:11.84 ID:YDcMdw4KO
繋がっただとォォォォォ

32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:48:05.51 ID:yexyLwJd0
ー屋上ー

なーにが「カツオくん、最近おかしな記憶がなかったかい?」

カツオ「最近っていうより…今朝…」

なーにが「そうか…どんな記憶なんだい?」

カツオ「昨日まで母さんとの記憶があるのに母さんは1年前に死んでいるんだ…」

なーにが「お母さんが死んだ記憶もないのかい?」

カツオ「うん…」

33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 17:57:11.06 ID:yexyLwJd0
なーにが「なるほど…やっぱり君もぼくと同じだ」

カツオ「同じ…?」

なーにが「ああ…ぼくにも家族が死んだ記憶がない…」

だれが聞いてもおかしな話、それを彼は信じた

それだけで僕が彼の話を信じるには充分だった

なーにが「おそらくぼくらの記憶は抜き取られている…」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 18:05:15.40 ID:Hbe4UUWf0
支援

35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 18:07:15.32 ID:yexyLwJd0
カツオ「記憶が…抜き取られる…?」

なーにが「ばかな話だとおもうかもしれないが…」

カツオ「だから昨日のことだと…」

なーにが「ああ…だがしかし不可解な点が一つ…」

カツオ「周りのみんなには記憶が…ある」

なーにが「そう、他の人たちにはおれたちにない記憶がある」

36 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 18:15:17.20 ID:yexyLwJd0
ガラガラ

カツオ「ただいま…」

なーにが『他の人たちの話からして俺達も一緒に生活していた』

カツオ「・・・・・・」

なーにが『でも記憶がない、ずっと考えていたんだ…もし』

カツオ「もし…」

なーにが『もしも周りの者達がつくりだした偽りの記憶だったとしたら』

37 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 18:24:00.40 ID:8kKgx7te0
ワロタwww

38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 18:29:26.17 ID:sJRLW9Lm0
最初はどうしたかと思ったがそういうことだったのか

39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:10:34.62 ID:yexyLwJd0
カツオ「偽りの記憶…」

サザエ「カツオーご飯よー」

カツオ「わかったよー」

偽りの記憶…それが少年の心にひっかかっていた

ただわからなかったそれが何を意味するかなど

カツオ「あ、あのさ…」

サザエ「ん?なに?…まさかまだ朝のこと気にしてるの?」

40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:16:05.02 ID:yexyLwJd0
マスオ「朝のこと?」

サザエ「カツオがね昨日まで母さんがいたっていうのよ」

マスオ「ハハハハ…カツオくんおもしろいことをいうね」

ワカメ「もう、お兄ちゃんったら」

カツオ「嘘じゃないんだ!!学校にもぼくとおなじやつがいるんだよ!!」

サザエ「なによそれ!?」

41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:21:08.48 ID:yexyLwJd0
カツオ「そいつも家族が死んだ記憶がないんだ!!」

サザエ「流行ってんの!?そんなの」

ワカメ「もー、そんなの流行るわけないじゃん」

マスオ「んーよくわからないけどきっと勘違いかなにかじゃないかな…」

カツオ「マスオ兄さんまで…」

サザエ「今日はさっさと寝なさい、カツオ」

42 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:28:36.44 ID:yexyLwJd0
やはり誰も信じてくれなかった

少年は疑念を持ちつつも寝床についた

心のどこかでは明日になれば何事もなかったかのようになるという期待をもって

マスオ「まさかこんなに疑うなんてね…」

サザエ「ええ…カツオに限ってとはおもってたけど…」

マスオ「学校にも一人…」

サザエ「早めに手をうっておかないとまずいわね」

43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:36:55.74 ID:yexyLwJd0
フネ「ゴメンナサイゴメンナサイキョウモシネマセンデシタ
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カツオ「はっ…またあの夢…」

どうしてもここから先が思い出せない

もっと詳しく知りたい

カツオ「!?…あれ?父さんは?」

サザエ「???…なにいってんの父さん先月死んだじゃない」

44 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:43:13.17 ID:yexyLwJd0
ー学校ー

カツオ「と、父さんまでいなくなったんだ…」

なにーが「・・・・・・」

カツオ「いったいなにがおこっているんだよ…」

なにーが「でもこれではっきりしたことがある」

カツオ「な、なんだい?」

なにーが「この不思議な出来事は人為的なものということだ」

46 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 19:55:39.87 ID:yexyLwJd0
カツオ「人為的…!?」

なにーが「人為的なものだとすればなんらかの不具合で
     ぼくらだけかすかに記憶が残ってしまったか」

カツオ「僕達の記憶が故意に消されたってこと…」

なにーが「おそらく…そのどちらかだろう…」

人為的…その言葉にとても大きななにかを感じた

知らなくていい領域を知ろうとしている、これ以上は知ってはいけない

しかし少年を止めることはもうできなかった

48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:02:41.09 ID:yexyLwJd0
ー翌日ー

カツオ「えっ…!?み、みんなは…!?」

サザエ「ん?ああ…この家も寂しくなったわね…」

カツオ「だからみんなは!!」

サザエ「なにをいってるのよ…みんな死んじゃったじゃない…」

カツオ「え…!?」

49 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:12:20.29 ID:yexyLwJd0
サザエ「私とカツオが外出してるときに泥棒が入って…」

カツオ「そんな…なんで…どうして…!?」

ー学校ー

カツオ「そ、そんな…」

仲のよかった友達…好きだった女の子…みんないなくなっていた

カツオ「中島…どこにいるんだよ…どっかにいるんだろ!?
    なあ!?答えてくれよ誰カーーーーーーーーーーーーーーーー」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:18:06.28 ID:yexyLwJd0
なにーが「クラスのみんなまでいなくなった…」

カツオ「・・・・・・・」

なにーが「カツ…オ…?」

カツオ「ごめん、ちょっと整理させてくれ…」

当然だった家族が次々といなくなり同級生もいなくなる

どんどん自分が孤独になるという不安

だれも自分を知っている人がいなくなる

少年の心にはあまりにも重過ぎた

なにーが「・・・・・・・」

51 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:23:31.74 ID:yexyLwJd0
ー翌朝ー

カツオ「・・・・・・」

とうとう一人になった

いや、はじめから一人だったのかもしれない

カツオ「いってきます…」

当然返事はない

カツオ「あれ?おれどこにいこうとしてるんだ?」

52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:28:43.97 ID:DyK7ayfQQ
この先の展開が全く読めない
めちゃくちゃ続きが気になるわ支援

53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:30:45.63 ID:yexyLwJd0
カツオ「なんでこんなとこ来てるんだろ…」

そこは学校だった

カツオ「誰かとここであってたよな…」

屋上にポツンと立っていた

カツオ「ま、別にいいか…」

ガラガラ

カツオ「ただい…なにやってんだおれ…」

54 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:34:15.87 ID:yexyLwJd0
カツオ「・・・・・・」ぱくぱく

夕食をたべた

カツオ「・・・・・・」ごしごし

風呂にはいった

カツオ「・・・・・・」わーわー

テレビをみた

カツオ「…寝るか」

55 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:38:51.45 ID:yexyLwJd0
カツオ「・・・・・・」

何か…大切な何かを忘れている気がした

それでも大切な何かを考えようとはしなかった

いや、考えることすら忘れていた

カツオ「・・・・・・」ぽろっ

なぜか涙がこぼれた

57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:43:24.14 ID:yexyLwJd0
サザエ「どうしたのよ、そんなにあわてて」

だれだよこいつ…

カツオ「いいから早く!!」

なにいってんだ…おれ…

サザエ「ったく忙しいんだから手間かけさせないでよ…」

だからだれなんだよ

カツオ「大変なんだ!!」

サザエ「どうしたの?母さ…」

フネ「ゴメンナサイゴメンナサイキョウモシネマセンデシタ
   ゴメンナサイゴメンナサイキョウモシネマセンデシタ」

58 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:49:31.21 ID:yexyLwJd0
カツオ「はっ…夢か…」

とてもリアルな夢だった

カツオ「今日も死ねませんでした…」

あの言葉がよぎる

カツオ「なんで…生きてるんだろ…」

60 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 20:59:50.44 ID:yexyLwJd0
気付けば学校の屋上にいた

カツオ「意外と高いな…ここから落ちれば死ぬのかな…」

ズリ…

一歩踏み出す

ズリ…

また一歩

カツオ「この一歩を踏み出せば…なにかわかるかな…」

ズリ…

61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:11:34.99 ID:yexyLwJd0
『空白は甘え』

カツオ「!?…なんだ…」

『空白は甘え』

足がとまった

カツオ「…帰るか」

62 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:19:54.57 ID:yexyLwJd0
カツオ「空白は…甘えか…」

ガラガラ

カツオ「・・・・・・」

普段となにも変わらない

はずだった

カツオ「…ちょっと旅するか」

63 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:21:23.22 ID:ryi4DBYEO
包茎は甘え

64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:27:43.28 ID:yexyLwJd0
なぜ旅をするのか

それに意味はあるのか

なにかしなければ…この空白は埋まらない

空白を取り戻せなくてもいい

新しく埋めれば

カツオ「お世話になりました…」

返事は当然なかった

65 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:28:10.95 ID:V9jYfEQb0
途中から なーにが が なにーが になってるぞww

66 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/02(火) 21:33:51.05 ID:yexyLwJd0
学生A「あのさ、やばいんだって!!」

学生B「なんだよ、その話はもういいって」

学生A「いやまじなの、おれだけ記憶がねーんだって!!」

トコ…

学生C「はいはいなにかの勘違い、勘違い」

トコトコ…

学生A「ちょ、なんでだれも信じてくんねーんだよ…!?」

カツオ「空白は…甘えだ」

          -完ー

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