SS　STYLE

9：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 20:41:08.17 ID:W87lQsFS0

両津「・・・・・」ｼｬｶｼｬｶｼｬｶ

大原「こら、両津！」ﾊﾞｼｯ

両津「うわっ！」

大原「勤務中に何を聞いておるか！　・・・・何、H@ppy Together？　この画像・・・お前」

両津「違いますよ！　ほら、こないだ部長の家にお邪魔したときに・・・」

～大原家～

桜「すいっすいっ♪」

ｽｲｯｽｲｯﾌﾟﾘｷｭｰｱ♪

両津「あー、食べた食べた・・・ん？」

12：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 20:47:54.60 ID:W87lQsFS0

両津「リビングでテレビを見ていたお孫さんがプリキュアを見たじゃないですか。それで話をされて、意外と面白そうだったので」

大原「だからって女児向けなんだろう。見る奴があるか！　けしからん」

両津「わしのテレビ番組の仕事とかに必要なんですよ。何でも知っておかないと。今初代からすべて見ている最中です」

大原「関係ない、没収だ！」

両津「良いんですか？」

大原「む？」

両津「お孫さん、プリキュア相当お好きみたいですよね。テレビのアニメ関係のクイズで、プリキュア特集が近々ある予定です」

大原「・・・・・」

両津「それの製作にはわしが関わることになるでしょう」

大原「なに？」

大原（そういえば、両津の奴は何度かテレビ局に頭を下げられて、番組を作っていたな・・・・）

17：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 20:55:51.47 ID:W87lQsFS0

大原「だからってそんな見てすぐのお前に仕事が来るのか？」

両津「ま、そこは知識よりも実績が評価されたってなもんですよ。で、私が部長に問題を教えて。その番組を見たときに部長がそれに全問正解をすると、お孫さんどう思うでしょうね？」

大原「ほ、ほう・・・」

＊＊＊

桜『すごぉーいっ！』

大原『ははは、何でも訊きなさい！』

＊＊＊

大原「お、おお・・・」

両津「ね？」

大原「しょうがないな。勤務中はほどほどにしろよ」

両津「へへ、さすが部長。話がわかる！」

両津（家族には甘いんだから）

19：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:05:37.14 ID:W87lQsFS0

両津「おい、早乙女」

早乙女「・・・何よ、両津勘吉」

両津「割の良いバイトがあるんだが、やらないか？」

早乙女「・・・・・」

早乙女「セクハラ警察か・・・・ﾓｺﾞﾓｺﾞ」

両津「待て、お前はわしを何だと思ってるんだ！」

早乙女「どこをどう聞いてもセクハラでしょう！　けだもの！」

両津「誤解だ、いいから話を聞け！」

20：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:12:55.80 ID:W87lQsFS0

早乙女「プリキュア？」

両津「そうだ。テレビ局の企画でどうしても人間が必要になってな」

早乙女「着ぐるみなんて暑苦しくってイヤよ！　アンタがやればいいじゃない！」

両津「男じゃ動きの感じがどうしても似てこない。だが、体力のあるほうが良いからな」

早乙女「ちょっと、体力がどうだなんて・・・」

両津「時給はこれだ」

ﾋﾟｯ

早乙女「・・・・」

両津「どうだ？」

早乙女「・・・まぁ」

両津「よし、決まりだな」

両津（ブラックはこういう性格の奴じゃないとな。声も見た目も出なくても動きは違ってくる。ホワイトは・・・早矢にでも頼むとするか）

21：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:19:50.82 ID:W87lQsFS0

両津「むむ・・・」

中川「どうしたんですか、先輩」

両津「おう。企画で使う着ぐるみがどうしてもゴツくなってしまうから困っていたんだ。ショーで既に使っている着ぐるみがレスラ体型でな」

中川「へぇ。知り合いの服飾デザイナーに頼んでみましょうか？」

麗子「両ちゃん、何見てるの？　・・・着ぐるみの写真？」

両津「おう、麗子」

麗子「これって・・・信じられない！　両ちゃん、こんな趣味が・・・？」

両津「いや、仕事でな・・・」

中川「これ・・・なんですか？」

両津「プリキュアって番組で・・・」

麗子「やだ、気持ち悪い！」

中川「先輩、さすがに僕もこれは・・・」

23：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:26:18.66 ID:W87lQsFS0

両津「う、うるさい！」

ﾊﾞﾝｯ

麗子「きゃあっ！」

中川「うわっ！」

両津「お前らそろって人を性癖異常者みたいに言うんじゃない！　いいか、日本の女子はこれを見て育つんだ！　そいつらみんな性癖異常者か？！」

中川「いえ、さすがに男の中年でこれっていうのも・・・」

両津「作ってるのはみんな中年ばかりだ！　見るほうがそれで何が悪い！」

麗子「作るほうは夢を与えてるんだから良いじゃない」

両津「もういい、話したわしがバカだった！　・・・まったく。仕事のことだから別に良いだろう」

中川「はぁ、面白いんですか？」

両津「まあな」

24：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:34:19.60 ID:W87lQsFS0

大原（両津の番組の放映日か・・・）

[Ｑ.なぎさとほのかの担任の先生、その結婚前の苗字は？]

桜「うーん・・・」

大原「竹ノ内。の、が違うんだ」

[Ａ.竹ノ内です。結婚後の苗字は、竹野内ですが・・・『の』の字が違います。答えられたら、プリキュア博士ですね！]

桜「すごい、おじいちゃん！」

大原「ははは。なんでも訊きなさい！」

大原（両津も、たまには良いことをしてくれるじゃないか）

26：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:38:44.68 ID:W87lQsFS0

早矢「ふう、暑い・・・」

早乙女「まったくね」

両津「おう、お疲れ。ほら麦茶だ」

早矢「ありがとうございます」

両津「気にするな。手伝ってもらっているんだからな」

早乙女「バイト代は？」

両津「明日には口座に入ってるさ」

ディレクター「ありがとうございました、両津さん！　さすが『遊び王』と呼ばれるだけはありますよ、最高のデキでした！」

両津「当たり前だ。わしはこういうのは得意なんだ」

早乙女「こういうのだけは、の間違いでしょ？」

両津「早乙女！」

29：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:48:37.60 ID:W87lQsFS0

大原「ふふふ・・・」

中川「部長、機嫌がいいみたいですね」

両津「ああ。わしが教えてアニメクイズで全問正解するもんだから、お孫さんに尊敬されてな。毎週この日は楽しみにしているみたいだぞ」

中川「まだあの番組に参加しているんですか？」

両津「ああ、毎週な。あの回の視聴率が良かったからプリキュア特集もまたやるつもりらしい」

大原「・・・」ﾋﾟｸﾝ

ｽﾀｽﾀ

大原「両津！」

両津「は、はい？」

大原「とびっきりの番組にしてくれ、桜がいちばん好きなのはやっぱりプリキュアみたいだからな」

両津「とびっきりったって・・・」

大原「難しい問題にしろ、いいな！」

両津「そんな、部長！」
両津「そんな、部長！」

31：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:56:50.51 ID:W87lQsFS0

両津「うう・・・」ﾌﾗﾌﾗ

丸井「両さん、どうしたの？」

両津「ああ。クイズの製作でな、問題を難しくしないといけないんだが・・・どうにもな」

凄苦「は、はぁ・・・」

両津「あれは・・・おい、早乙女！」

早乙女「何よ？」

両津「またバイトだ。やってくれるか？」

早乙女「同じやつ？」

両津「そうだ」

早乙女「そうね、いいわ。でもどうしても買いたいものがあるから・・・給料は先払いにしてほしいんだけど」

両津「わかった、わしでなんとかする」

早乙女「頼んだわよ、両津勘吉」

32：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 21:59:56.39 ID:W87lQsFS0

両津「ああ、ようやく終わった・・・問題を、局に送信・・・っと」

ﾋﾟｯ

両津「う・・・・」ﾊﾞﾀ

＊＊＊

大原「両津が来ていない？」

中川「ええ。風邪をひいたとか」

大原「たるんでいるな、まったく」

33：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:05:13.43 ID:W87lQsFS0

～収録当日～

両津「な、何？！　早乙女と早矢が来ていないだと？！」

ディレクター「ええ、二人とも・・・」

両津「もしかして給料のことか？！」

＊＊＊

早乙女『信じられない？！　明日収録だってのに、まだ振り込まれてないじゃない！』

早乙女『もう！』

早矢『あ、早乙女さん？』

早乙女『あ・・・』

早乙女《そうだ、仕返ししてやる》

早乙女『両津勘吉が、明日の収録が無くなったってさ』

早矢『そうですか？』

早乙女『ええ。プロを使うからって』

34：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:12:40.17 ID:W87lQsFS0

両津「わしは風邪だったんだぞ？！　振込みなど、できるはずないだろ！」

ディレクター「困りましたね・・・女性を探してきましょうか？」

両津「いいや、あの着ぐるみはスマートなまま型崩れを防ぐために、つくりをしっかりさせていて、重い。普通じゃすぐへばって使いものにはならん。ショー用の着ぐるみを使う」

＊＊＊

ＡＤ「・・・・・暑いですよ」

両津「動きが悪い！　それでもテレビマンか！」ﾊﾞｼﾝ!

ディレクター「しょうがないですよ。他の仕事のことまで全部は覚えていられませんし・・・」

両津「・・・・そうだ！」

ﾋﾟﾎﾟﾊﾟｯ

ﾌﾟﾙﾙ･･･ﾋﾟｯ

両津「もしもし。お前、非番だろ？」

ディレクター「誰にかけてるんですか？」

35：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:19:03.34 ID:W87lQsFS0

凄苦「どうしたんですか？」

両津「着ぐるみに入れ」

凄苦「ええっ？！」

両津「本番まで時間も少ない。お前しか台本と動きをすぐに覚えてくれそうな奴がいないんだよ！」

凄苦「でも・・・」

両津「頼む！　いっそぎこちなくても覚えられないよりはマシだ！」

凄苦「はあ・・・・」

両津「だが、もう一人をどうするか・・・」

ディレクター「そうだ、両津さんなら出来るんじゃありませんか？！」

両津「ん？」

ディレクター「全部覚えているでしょう、脚本から何から全部目を通しているんですから」

両津「わしらがプリキュア・・・・？」

37：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:20:37.32 ID:W87lQsFS0

凄苦「どうしたんですか？」

両津「着ぐるみに入れ」

凄苦「ええっ？！」

両津「本番まで時間も少ない。お前しか台本と動きをすぐに覚えてくれそうな奴がいないんだよ！」

凄苦「でも・・・」

両津「頼む！　いっそぎこちなくても覚えられないよりはマシだ！」

凄苦「はあ・・・・」

両津「だが、もう一人をどうするか・・・」

ディレクター「そうだ、両津さんなら出来るんじゃありませんか？！」

両津「ん？」

ディレクター「全部覚えているでしょう、脚本から何から全部手がけているんですから」

両津「わしらが・・・」

凄苦「プリキュア・・・？」

38：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:24:57.48 ID:W87lQsFS0

凄苦「・・・全部覚えました」

両津「ギリギリだぞ！　早く着ろ！」

凄苦「う・・・苦しい」

両津「着ぐるみだからしょうがないだろう、我慢しろ！」

ｼﾞｬｱｸﾅｹﾊｲｶﾞｽﾙﾒﾎﾟ!　ﾎﾉｶ､ﾅｷﾞｻｰｯ!

両津「ほら、出番だ！」

凄苦「ひぃっ！」

ﾀﾀﾀ･･･

両津「ポーズだ！」

40：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:32:49.31 ID:W87lQsFS0

ﾊﾞｯ

『光の使者、キュアブラック！』

『光の使者、キュアホワイト！』

『『ふたりはプリキュア！』』

ﾜｰﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

両津「良いぞ、凄苦！」

凄苦「う・・・こ、このポーズ・・・」

両津「どうした？」

凄苦「足の間が狭いから・・・ほとんど一本立ちで・・・！」

両津「ふ、ふらふらするな、ちゃんと立て凄苦！　キュアホワイトはわしがやるべきだったか！」

凄苦「う、うわぁっ！　すいません、転びます！」

両津「ぬおおっ？！　わしの腕につかまれ！」

凄苦「はいっ！」

41：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:36:05.54 ID:W87lQsFS0

ｶﾞｼｯ

両津「ぬおっ！」

･･･ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

両津「・・・・」

凄苦「・・・・」

････

凄苦「・・・・や、破れた・・・」

ｷｬｰｯ!

両津「こら！　凄苦！」ﾊﾞｼｯ

凄苦「いたっ！」

両津「バカ者！　こんなにひどく破れたら、まるでセンターマンかキカイダーか、あしゅら男爵じゃないか！」

凄苦「す、すいません・・・」

52：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 23:14:25.15 ID:W87lQsFS0

ﾊﾞｹﾓﾉｰｯ!

両津「せめてザケンナーとでも言え！」ﾊﾞｼﾝｯ!

ｷｬｰｯ!

ディレクター「あ、悪夢だ・・・・！」

42：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:40:47.19 ID:W87lQsFS0

両津「・・・・はぁ。暴れたのが悪かったのか、結局バイト代も入らずじまいだ。わしの生活費も・・・」

ﾁｬﾘﾝ

両津「これだけか・・・」

両津「金のかからないテレビでも見ることに、するか・・・」

ﾋﾟｯ

ｼﾞｬｱｸﾅｹﾊｲｶﾞｽﾙﾒﾎﾟ!　ﾎﾉｶ､ﾅｷﾞｻｰｯ!

両津「これは・・・」

『光の使者、キュアブラック！』

『光の使者、キュアホワイト！』

『『ふたりはプリキュア！』』

両津「そうか、撮りなおしをしたのか・・・くそ、わしに断りもなく！」

両津「・・・・む？」

44：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:45:27.41 ID:W87lQsFS0

両津「クイズの問題が変わってる・・・？」

ﾋﾟｯﾎﾟｯﾊﾟｯ

ﾋﾟｯ

ディレクター「あ、両津さん」

両津「おい、問題が変わってるのはどうしたんだ？」

ディレクター「ああ。両津さんが作った問題の難易度はやっぱり高すぎるよ、簡単な問題に差し替えといたんだ」

両津「な・・・・」

＊＊＊

大原「これはな・・・『鷲尾天』だよ」

桜「えーっ？」

大原「はっはっは・・・」

[正解は、パルミエ王国です]

大原「・・・・は？」

桜「おじいちゃん、やっぱり違うよ」

大原「はは・・・おかしいな・・・」

45：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 22:48:44.70 ID:of50WJrg0

鷲尾Pとパルミエ王国ってかけ離れすぎだろｗｗｗ

48：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 23:04:54.49 ID:W87lQsFS0

大原「こ、これはTCエンタテインメント・・・・」

桜「ミルキィローズ！」

[正解は、ミルキィローズです]

大原「な・・・な・・・な・・・」

桜「おじいちゃん？」

大原「い、いや・・・」

大原「バンダイ・・・」

桜「イーグレット！」

[正解は、キュアイーグレットです]

大原「ぐ・・・ぬ・・・両津・・・」

49：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 23:07:18.53 ID:W87lQsFS0

ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ････

ﾄﾞｫﾝ!

凄苦「うわっ？！　派出所が！？」

大原「両津はどこに行ったっ！！」

中川「メイジャーランドに幸せのメロディを聞きに行ったと言っていました・・・」

50：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/10/14(金) 23:09:11.00 ID:W87lQsFS0

おやすみ

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