ドラえもん「ここが桂木弥子魔界探偵事務所……」

1 11月, 2011 (09:41) | ドラえもん | By: SS野郎

1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:11:06.80 ID:vKYQhCV90
ドラえもん(ここに依頼すれば…きっと、解決してくれるはずだよね)

ドラえもん(もしかしたら、のび太くんも元に戻ってくれるかも…)

コンコン

ヤコ「はい?」

ガチャッ

ドラえもん「僕、ドラえもん!」

ヤコ「え」


4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:12:54.31 ID:vKYQhCV90
ヤコ「こちらへどうぞ。」

ドラえもん「よいしょっと」

大きな風呂敷を抱えたドラえもんは
ソファに座り込んだ

ネウロ「ヤコ」

ヤコ「え、なに?」

グショッ

ヤコ「ぎゃーーっ!!!!なに!?いきなり暴力!?」

ネウロ(誰があんな青い狸を連れて来いと行った……)

ヤコ(し、知らないよ!急に来たんだから!)

ドラえもん「あのぉ~」

ネウロ(追い返せ)

ヤコ(ハァ…ホントに謎のない客には冷たいんだから)

ビリビッ

ネウロ(む?)

7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:15:02.04 ID:vKYQhCV90
微弱ながら感じられる謎に

ネウロの髪飾りが反応する

ネウロ(この青い狸から謎が感じられる・・・)

ドラえもん「僕の依頼、聞いてくれませんか?」

ヤコ「その事なんですけど・・・」

ネウロ「いいでしょう!その依頼お聞き受けましょう!」

ヤコ(ちょ、ちょっとネウロ!)

ネウロ「なんだ?」

ヤコ(依頼引き受けなかったんじゃないの?)

ネウロ(謎の気配を感じたその瞬間、あの青い狸は依頼客にへと昇格するのだ)

ヤコ(謎無しは客として見てなかったんだ・・・)

ネウロ「さて!それでは、お話しを聞かせてもらえませんか?」

8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:19:16.49 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「実は、僕未来からきた猫型ロボットなんです」

ヤコ「へ?」

ドラえもん「信じてもらえないと思うんですが・・・」

ネウロ「大丈夫ですよ!先生はそんな話、信じるつもりはありませんからね」

ドラえもん「え」

ヤコ「印象悪くなること言うなぁ!!!」

ドラえもん「ははは・・・」

ネウロ「それで、依頼の内容は?」

ドラえもん「僕が未来から送られたのには理由があるんです」

ドラえもん「それは、のび太くんの未来を変えるためなんです」

ネウロ「のび太くん…ですか」

9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:21:24.20 ID:vKYQhCV90

それから1時間ほど

のび太の面倒を見ていること

そのことで、ストレスが年々増えていっているなど

ヤコ(調査って言うより・・悩み相談所になってない?)

ネウロ「ほう、ストレスですか」

ドラえもん「のび太くんの僕に対する扱いがひどくなったんです・・・」

ヤコ「例えば?」

ドラえもん「僕に暴力を振るってきたり、暴言を吐いたり・・とにかくひどいんです」

ネウロ「ほう・・」

ドラえもん「それで、先週家のポストにこんな手紙が」

スッ

ヤコ「手紙ですか?」

12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:24:39.31 ID:vKYQhCV90
ドラえもんに手渡された手紙をヤコが受け取る

内容は全てひらがなで書かれた脅迫状

おまえを ばらばら に して やる
これは  けいこく だ 

ヤコ「脅迫状・・ですね・・・」

ドラえもん「そのお陰で、夜も怖くて眠れないんです・・」

ネウロ「心当たりはありませんか?例えば、恨みを持つような人とか」

ドラえもん「さっぱりです。僕は恨みを持たれる様な行動は何もしてませんから」

ヤコ(う~ん・・じゃあ、ホントに赤の他人からの脅迫状なのかな?)

ネウロ「なるほど、分かりました。」

ドラえもん「依頼は脅迫状を送りつけた犯人を見つけて欲しいんです」

ネウロ「お任せください!先生の行動力と、推理力で必ずや犯人を捕まえてみせます!」

ドラえもん「心強いなぁ」

ヤコ「お・・・おうよ」

14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:28:29.83 ID:vKYQhCV90
ドラえもんはその後帰宅

2日後に野比家へ行くことになった

ヤコ「ねぇ、ネウロ」

ネウロ「なんだウジムシめ」

ヤコ「あれ・・まだウジムシなままなの・・・?」

ネウロ「水素とウジムシどっちがいいのだ」

ヤコ「どっちも嫌!!!」

ネウロ「で、なんだ?」

ヤコ「脅迫状が来たからって謎なんか起きるの?」

ネウロ「もちろんだ。あの青い狸からは謎が感じられたのだからな。」

ヤコ「あんたがそう言うなら、起きるんだよね・・・事件って」

ネウロ「我が輩は、出された謎を食すだけだ」

この時私は、今回の事件もネウロが簡単に終わらせるものだと思っていた
それなのに…まさか、まだあの脅威が残っていたとも知らずに…

15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:31:56.72 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「ただいま。」

のび太「どこに行ってたの?」

カタカタッ

パソコンのキーボードを叩きながら
ドラえもんに問いかけるのび太

ドラえもん「ちょっとね・・・」

のび太「ふぅ~ん。どうでもいいや。」

ドラえもん「のび太くん・・宿題はやったの?」

のび太「ドラえもんがやってよ。僕、ブログの更新で忙しいから。」

ドラえもん「うん」

のび太「あ~誰かコメントしろって!!」

17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:37:38.59 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「のび太くん、宿題終わったよ」

のび太「そこに置いておいて」

ドラえもん「もう寝る時間だよ?身体壊すよ・・」

のび太「僕の身体だからいいんだよ」

ドラえもん「ダメだよ!睡眠はしっかり取らないと!」

ガバッ

ひたすらパソコンの画面とにらみ合っているのび太に飛びつくドラえもん

のび太「てめぇ、離せって!」

ドンッ

ドラえもん「うわぁぁ~」

のび太「僕の邪魔したら、部品の1本や2本外すよ?いいの?」

ドラえもん「ご・・ごめんよのび太くん・・」

19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:41:03.23 ID:vKYQhCV90
【次の日】

空き地ではお馴染みのメンバーが集まっていた

スネ夫「昨日、パパに新しいバットを買ってもらったんだ」

ジャイアン「これって、すんげー飛ぶバットだろ?」

しずか「値段は物凄く高いのよね」

スネ夫「パパの知り合いがスポーツ用品の会社で働いててね、一本半額で売ってもらったんだよ」

ジャイアン「そんじゃ、今日からこのバットは俺の物だな」

スネ夫「ちょ、ちょっと待ってよジャイアン!それ僕のだよ!!」

ジャイアン「うるせぇな。お前の物は俺の物だっつってんだろ。」

スネ夫「ふぁぁん!!ママーーーーーッ!!!」

しずか「クスッ」

のび太「スネ夫。僕がもらうよ。」

20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:45:05.20 ID:vKYQhCV90
ジャイアン「おい、のび太。お前俺の言ってたこと聞いてなかったのか?」

スネ夫「そうだそうだ!今日からそのバットはジャイアンの物になるんだぞ!」

ジャイアン「ぐふふ・・・分かってんじゃねぇかスネ夫」

しずか「素晴らしい決断力ね。」

スネ夫(涙目)

のび太「僕の物だよ。ちょうだい。」

ジャイアン「やい、のび太!しつこいぞ!」

スネ夫「のび太の癖にビヨンドマックスを使うなんて生意気だぞ!」

のび太「貸してよ貸してよ貸してよ」

ジャイアン「ど、どうしたんだよお前・・・・」

21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:48:34.37 ID:vKYQhCV90

スネ夫「気味が悪いよジャイアン・・・」

のび太「誰が?もしかして僕のこと?」

ジャイアン「いい加減にしろのび太!このバットは俺の物だ!」

のび太「貸して」

スネ夫「じゃ・・ジャイアン・・もう、バット渡して帰ろうよ・・」

しずか「のび太さん、怖いわ」

ジャイアン「く、くそぉ~覚えとけよのび太ァ!」

ジャイアンはバットをその場に投げ捨て

空き地から逃げ出した

あとを追うように、スネ夫としずかちゃんも飛び出た

のび太「どうしたんだろう・・みんなの様子が変だな・・」

24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:54:16.63 ID:vKYQhCV90
出来杉「やぁ、のび太くん」

のび太「あ・・出来すぎくん」

出来杉「1人で何をしているんだい?」

のび太「いや・・・散歩だよ」

出来杉「奇遇だね。僕もちょうど散歩をしてたところなんだ。」

のび太「ああ、そうなの」

出来杉「今、僕は人類に役立つような物を開発しているんだ」

のび太「僕には縁のない話だよ」

出来杉「完成したらのび太くんにも見せてあげるよ」

のび太「はい」

出来杉「それじゃ、僕は家に帰るね。」

タッタッタ

のび太(ふてぇ野郎だ・・・)

27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:57:51.82 ID:vKYQhCV90
【2日後】

野比家の前で待機をしているネウロ一向

ネウロ「ここで間違いないな」

ヤコ「吾代さんからの情報だし、間違いないよ。」

ネウロ「吾代だからこそ心配なのだがな」

ヤコ「それで、ドラちゃんは?」

ネウロ「あの青い狸か・・まだ家から出てこないな」

ガチャッ

ドラえもん「あ、遅くなりました」

ネウロ「いえ、先生が丁度ブリッジで町内を1周していたところなので」

ヤコ「誰がするかそんなことっ!!!!」

28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 16:58:02.75 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「中へどうぞ。今、僕以外は出かけてるので。」

ヤコ「ドラちゃんはお留守番なの?」

ドラえもん「はい・・・家族はみんな日帰り旅行に・・」

ネウロ「では、失礼します」

ヤコ「お邪魔しまーす」

ドラえもん「どうぞ」

そっとネウロはヤコに耳打ちをする

ネウロ(この家にいる間は呼吸をするな。呼吸をしてはいけない条約を結んだ筈だからな)

ヤコ「結んどらんわそんな条約!!!!」

30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:03:17.33 ID:vKYQhCV90
【のび太の部屋】

ドラえもん「ここが、のび太くんの部屋です」

ネウロ「ふむ」

ヤコ(うわぁ・・・カップヌードルとか、食べ物のゴミが散らかってるよ・・・)

ドラえもん「すいません。お見苦しい物を御見せしてしまって・・」

ヤコ「これって、全部のび太くんの散らかしたゴミなの?」

ドラえもん「はい、ずっとコンビニ食ばっかりなもんで」

ネウロ「なるほど。不規則な生活を送られているようですね。」

ドラえもん「睡眠もまともに取らないですし・・食事は家族とは絶対に食べないんです」

ヤコ「じゃあ、家族と旅行なんて厳しいんじゃ・・・?」

ドラえもん「ママとパパが計画したことなんです。のび太くんに少しでも外へ連れ出そうとして」

ヤコ「ご両親は、のび太くんのために一生懸命なんだね」

ドラえもん「ママとパパは、本当にのび太くんのことを想ってくれてるんです」

ヤコ(良かった…ご両親がいるってだけでも幸せなことだしね)

31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:09:14.14 ID:vKYQhCV90
ネウロ「一通り、部屋は見せてもらいました」

ドラえもん「どうでしたか?」

ネウロ「特に凶器となるものは見つかりませんでしたよ」

ドラえもん「ホッ…」

ヤコ「脅迫状はやっぱりイタズラってことだよね」

ボスッ

ヤコ「ぎゃーーーっ!!」

ネウロは容赦なくヤコにラリアットを浴びせた

ネウロ「いえ、それはまだ分かりませんよ先生」

ドラえもん「ちょっと安心しました」

ヤコ「でも、これだけじゃ何も分からないよね」

ネウロ「ふむ。我々は少し、他の所を調査してみましょう。」

ドラえもん「じゃあ、僕は家で待機してます。何かあったら連絡ください。」

32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:13:18.43 ID:vKYQhCV90
ヤコ「やっぱり何もなかったねネウロ」

ネウロ「まだ、謎は出来上がっていないからな」

ヤコ「ん?あれって…」

スネ夫「ジャイアン返してよ!僕のバット!!」

ジャイアン「もう、俺にくれるって言っただろ!」

ネウロ「お二方。何かトラブルでも?」

スネ夫「あ!お兄さん助けてよ!」

ジャイアン「大人に助けを求めるなんて卑怯だぞ!スネ夫!」

ポコッ

スネ夫「うわああああん!!ママーーーーッ!!!」

ヤコ(なにこれ…)

34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:17:24.33 ID:vKYQhCV90
スネ夫「うわああああん!!!」

ネウロ「ふぅ」

ジャイアン「このぉ…もう一度殴ってやる!」

ネウロ「やかましいぞ。貴様等。」

ずっ

スネ夫「ヒィッ!?」

ジャイアン「な…なんだよその顔…」

一瞬だけ、魔人の姿を2人に見せたネウロ

スネ夫は泣き止み、ジャイアンは硬直したままだった

ヤコ(魔人の姿・・絶対トラウマになるって・・)

ネウロ「丁度いい、貴様等に聞きたいことがある」

スネ夫「なに?」

35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:22:27.82 ID:vKYQhCV90
ヤコ「のび太くんって知ってるかな?」

ジャイアン「おう、もちろん知ってるぜ」

スネ夫「最近、頭が狂ってるのび太だよね」

スネ夫「あいつ、パソコンにハマリ始めてからおかしくなっちゃったんだよ」

ジャイアン「急に俺にも逆らうようになったしよ」

ネウロ「それで、何かあったのか?」

スネ夫「ハハッ!ここから先の話は言えないや!」

ネウロ「折られる骨の数を増やしたいのか?」

スネ夫「い・・言いますよぉ・・・言いますよ・・・」

ヤコ(てか、結局折られるの!?)

スネ夫「あいつ、深夜によく家を出てるみたいなんだ」

ジャイアン「ああ、それはドラえもんから聞いた話だ」

ネウロ「ほう・・どこに行ってるかは分かったのか?」

スネ夫「それが、分からないんだ!僕も頑張って尾行してみたけど、簡単に撒かれちゃったのさ」

39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:26:36.71 ID:vKYQhCV90

ジャイアン「や、やべぇ!かあちゃんに店番頼まれてたんだ!」

スネ夫「ぼ・・・僕も!」

タッタッタ

ヤコ「あー、完全にネウロのこと怖がってたね…」

ネウロ「構わん。それより、実に興味深い話ではないか。」

ヤコ「何で深夜なんかに出かけたりするんだろう・・・」

ネウロ「それを、我が輩たちが調べるのではないか」

ヤコ「確か日帰りだから・・今日の夜には帰ってくるよね」

ネウロ「尾行は貴様と吾代の2人に任せる」

ヤコ「え!?」

ネウロ「失敗したら………殺すぞ」

ヤコ(最悪だ・・・最悪の助手だ・・・)

41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:30:13.95 ID:vKYQhCV90
出来杉「はい、先生。」

先生「すまんなぁ…出来杉。」

出来杉「気にしないでくださいよ。この魔法の水さえ飲めば病気は治るんですからね」

先生「ああ、近所でも君の魔法の水の評判は聞いとる」

出来杉「これをもっと多くの人に飲んでもらいたいですよ」

再び、野比家に戻ったネウロ達

ネウロ「先生と話し合った結果、のび太さんを尾行することに決定しました!」

ドラえもん「えぇ?」

ヤコ「ドラちゃん、のび太くんが深夜に出かけるってこと知ってたよね?」

ドラえもん「そ…それは…」

ネウロ「困りますね、我々にはちゃんと話してもらわないと」

ドラえもん「はい…のび太くんに口止めをされていたので…」

ヤコ「口止めって、そんなに知られたくないことなのかな・・・」

ネウロ「それで、我々には話さなかったのですね」

43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:34:51.10 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「尾行をする時は、くれぐれも見つからないようにしてくださいね」

ドラえもん「バレてしまったら…僕が怪しまれますから…」

ネウロ「ええ、もちろん!先生のストーカースキルは世界レベルですからね!」

ヤコ「いらんこと吹き込むな!!」

ドラえもん「あ、そろそろ時間なので。少し出かけてきます。」

ヤコ「用事?」

ドラえもん「出来杉くんの家に魔法の水をもらいに行くだけですよ」

ネウロ「魔法の…水…?」

45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:38:14.37 ID:vKYQhCV90
ヤコ「魔法の水って・・飲んだら何でも出来そうだね・・」

ドラえもん「どんな怪我や病気でも治るんです」

ネウロ「ほう?」

ヤコ「そんな水、誰が作ったの?・・世間が知ってたらノーベル賞ものだよ」

ドラえもん「それが出来杉くんですよ。」

ヤコ「小学生なのに!?」

ドラえもん「はい」

ネウロ「それで、ストレスを抱えた貴方は魔法の水を定期的に飲んでるという訳ですね」

ドラえもん「その通りです。月4回、1本3万円ですけど…ストレスが減ってきた感じもしますし」

ヤコ「高ッ!1本3万円って・・若菜のたこ焼き何箱買えるやら・・・」

ネウロ「もしよければその水、我々に見せて頂けませんか?」

ドラえもん「はい、いいですよ。家に持って帰った時に御見せします」

48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:41:55.40 ID:vKYQhCV90
ドラえもんはそのまま出来杉の家へ向かった

ネウロ「さて、あとはその水を見てからだ」

ヤコ「やっぱネウロが尾行すればいいじゃん!私と吾代さんじゃ不安だよ!」

ネウロ「黙れ。それは貴様等奴隷の仕事だ。」

ヤコ「あーもう!分かったよ!」

ネウロ「それと、事件が起きるまでは貴様に任せておく」

ヤコ「え、ちょ…何でそんなに人任せなのよ!?」

ネウロ「魔力を使いたくないのだ。だから、我が輩は事務所で待機しておく。」

ヤコ(人の拷問にはバンバン使ってる癖に!!)

49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:45:01.95 ID:vKYQhCV90

出来杉「やぁドラえもん」

ドラえもん「ごめんね。またもらいにきたよ。」

出来杉「そこに置いてあるから、お金置いて取ってね」

ドラえもん「うん、この水のお陰で随分と良くなったよ」

出来杉「それは良かった」

ドラえもん「治らないってクレームに来る人もいなみたいだしね」

出来杉「そう…だね」

ドラえもん「お金置いとくね。ありがとう。」

ドラえもんは魔法の水が入った500mlのペットボトルを抱えて
家を飛び出した

出来杉(・・・・)

57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:52:41.27 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「ただいま」

ヤコ「あ、ドラちゃん。おかえり。」

ドラえもん「これが、その魔法の水です」

ヤコ「って…すごく黄色く見えるのは気のせい…?」

ドラえもん「病院で使ってるような薬を混ぜてるみたいなんです」

ネウロ「では、少し調べさせてもらいますね」

ドラえもん「どうぞ。僕は台所で夕食の用意をしますので。」

ヤコ(お腹減ったなぁ…)

ドラえもん「良かったら、食べて帰りますか?」

ヤコ「え!いいの!?」

ドラえもん「ええ…依頼を引き受けてくださったので」

ヤコ「じゃ、じゃあ…遠慮なく……」

ドラえもん「目が怖いです・・・」

59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 17:56:34.17 ID:vKYQhCV90
ドラえもんが台所で支度をしている間に

ネウロは魔法の水を調べることに

ネウロ「やれやれ、結局魔力を使うことになったか」

ズズッ

ネウロ「魔界777ツ能力…断面への投擲(イビルジャベリン)」

ヤコ「これって…」

ネウロ「物質の原材料を調べる能力だ。今回はこの水の原材料を調べるのだ」

ネウロ「尿……」

ヤコ「え!?」

ネウロ「ククッ、ただ単に尿を入れただけだな」

ヤコ「うそ…なんでそれで怪我や病気が治るのよ…」

ネウロ「どうやら、出来杉という奴にも話をしてみなければならんようだ」

66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:01:06.13 ID:vKYQhCV90
魔法の水を調べ終わったネウロは
そのまま、ヤコを置いて帰り
事務所にへと帰った。

ドラえもん「桂木さん、出来ましたよ」

ヤコ「待ってましたぁ!」

ドラえもん「あれ?脳噛さんは?」

ヤコ「ごめんね、先に帰っちゃったみたいなの…」

ドラえもん「そうですか…結構多めに作ってしまったので」

ヤコ「大丈夫。私が全部食べるから。」

ドラえもん(め…目が怖い…)

68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:03:27.09 ID:vKYQhCV90
ジャイ子「ちょっと出来杉さん!出てきなさいよ!!」

バンバンッ!!

ガチャッ

出来杉「どうしたんだい?」

ジャイ子「この水を飲んだら美人になるって言われたから飲んだけど・・・何も効果がないじゃない!!」

出来杉「それは、おかしいですね・・・」

ジャイ子「よくも騙したわね!!!お金返して!!」

出来杉「それでは、とっておきの治療をしますか?」

ジャイ子「何よそれ?」

出来杉「ほんの少しで終わる治療ですよ…」

ジャイ子「じゃあ、無料で」

出来杉「ええ、それはもちろんです」

ジャイ子「うふふ、これであたしも美人になれるわ」

72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:07:38.26 ID:vKYQhCV90
ヤコ「ハァ…ご馳走様!!」

ドラえもん「よく、食べきれましたね…」

ヤコ「え?こんなのまだウォームアップ程度だよ?」

ドラえもん(なくなるっ…僕の家の食料が…!)

ヤコ「ドラちゃん、料理も出来るなんてすごいよね」

ドラえもん「ありがとう・・・そんなことで喜んでもらえて嬉しいです」

ヤコ「元気出してよ!きっと、のび太くんも前みたいに戻ってくれるから!」

ドラえもん「そ、そうですよね・・・」

ヤコ「それに、のび太くんは今までドラちゃんと過ごしてきた日々を忘れたりなんかしないよ」

ドラえもん「桂木さん・・」

ヤコ「あ・・・ごめんね、私が言っても説得力ないか・・」

ドラえもん「いいえ、やっぱり人の言葉の方が深みがあります」

ドラえもん「どんな高価な薬より、ずっと…僕の気持ちを落ち着かせてくれますね」

ヤコ「そ…そうかな?」

75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:12:09.13 ID:vKYQhCV90
ピンポーン

ピンポーン

ヤコ「ん、誰か来たみたいだね?」

ドラえもん「のび太くん達かもしれない・・・」

タッタッタ

ガチャッ

吾代「おぉ?新聞ちゃんと取っとけよ??あぁん?」

ドラえもん「え…」

吾代「新聞配達の兄ちゃんが、わざわざ届けてくれてんのにシカトしてんじゃねーぞ?コラ?」

ドラえもん「そ、そうは言われても・・・」

吾代「テメェを丸めて人様のポストに、届けてやってもいいんだぞ?あぁん!?」

ヤコ「ご、吾代さん!?」

79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:18:25.30 ID:vKYQhCV90
吾代「おう、探偵じゃねーか」

吾代「化けモンにお前と一緒に尾行しろって命令されたんだよ」

ヤコ「その人が依頼者だよ!」

吾代「げっ!?こいつが犯人じゃねぇのかよ!?」

ドラえもん「僕、ドラえもん」

ヤコ「ネウロに何吹き込まれたのよ~・・」

吾代「あの化け物に、青い狸が犯人だって聞いたからよ・・・」

ヤコ「違うの!その人は、依頼者で犯人はまだ見つかってないの!」

吾代「クソッ、あの野郎騙しやがったな…!」

ガシャンッと野比家のドアを蹴り飛ばす吾代

80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:21:34.03 ID:vKYQhCV90
吾代「そんじゃ、俺達は家の近くで待機しとくぜ」

ヤコ「ドラちゃん。ご飯ありがとね!」

ドラえもん「2人共、お願いします」

吾代とヤコは深夜まで外で待機することに

ヤコ「ご、吾代さ~ん・・狭くない・・・?」

吾代の車の中で待機している2人

吾代「うるせーっ!!!文句なら、俺の車を壊しやがったあいつに言いやがれ!!」

ヤコ(うぅっ…狭い…)

吾代「チッ、まだ帰ってこねーのかよ」

ヤコ「そろそろ帰ってくると思うんだけど・・・」

30分後…

1人の少女がこちらへ近づいてきた

82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:25:03.10 ID:vKYQhCV90
吾代「あ?」

コンコン

軽く窓ガラスを叩かれた

吾代「何だよ!?こんな夜遅くにガキが歩いてんじゃねーよ!」

ジャイ子「ごめんなさい」

ヤコ「こんな時間にどうしたんですか?」

ジャイ子「ブろっしゃああああああああああ!!!!」

ヤコ「…!!」

ジャイ子は突如、奇声を上げ

2人の乗っていた車を持ち上げた

吾代「お…おい、ちょっと待て!!また壊す気じゃねぇだろうな!?」

87 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:30:19.58 ID:vKYQhCV90
ジャイ子は持ち上げた車を軽く投げ飛ばした

ドスンッ!!!

ヤコ「きゃっ…!」

吾代「このぉ~餓鬼ィ~~…危うく怪我しそだったじゃねーか…」

車は横転することはなかったが、落下した衝撃を受けた2人
吾代の車はよりボロボロになった

ジャイ子「どうよ!?あたしの顔綺麗でしょ!!?」

ヤコ「ど、どうなってるの…?」

ジャイ子「さっさと答えなさいよぉぉぉ!!今とっても気持ちいんだから!!!」

ビリビリッ

ジャイ子は着ていた服を破り捨てた

吾代「知るか!とにかくあの餓鬼は狂ってやがる、ここで何とかしねーと俺等がやられんぞ!」

吾代はジャイ子に向かって駆け出した

ヤコ「だ、ダメだよ吾代さん!相手はこど・・・」

次の瞬間、ヤコは衝撃の光景を目にすることに

90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:36:18.18 ID:vKYQhCV90
ジャイ子「ねぇ、可愛いでしょ!?可愛いわよね!!」

ドスッ!

吾代「ぐはっ…!」

遥かに吾代の方が体格も良い、腕力もあるはずだが

ジャイ子が吾代を圧倒している

吾代「な・・・なんだ、この力は・・・」

ジャイ子「綺麗か綺麗じゃないのか聞いてるのよ!!!」

ヤコ(ど、どうしてあんな力が出せるの・・・!?)

ジャイ子「うふふっ」

吾代「この野郎~~~!!」

ジャイ子「早くッッ!!!!もっとあたしを褒めてよォォ!!!」

ヤコ「あ…」

ヤコは欲望のままに吾代を攻撃するジャイ子を見て
ある事件を脳裏に思い浮かべた

91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:40:09.52 ID:vKYQhCV90
それは、以前にネウロと対決した
電人HAL・・・
HALの作った電子ドラッグを見た人間は
自身の欲望のままに暴走を始め、世界を恐怖に陥れたのだ

電子ドラッグを見た人間達は
HALの用意したワクチンで元に戻ったはずなのだが

ヤコ「あの子・・・まるで電子ドラッグを見たみたい・・・」

もしかして、電子ドラッカー達の生き残りか?

吾代「チッ・・・!」

ジャイ子「ねぇ!!!!」

吾代は飛び掛ってきたジャイ子を突き飛ばし

顔面に蹴りを何度か入れた

吾代「ハァハッ…これでどうだ!!」

ジャイ子はうつ伏せになったまま
起き上がる気配は無い

ヤコ「気絶・・・した・・?」

吾代「それにしても、何だこの餓鬼・・・危なすぎるだろ・・」

93 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:44:54.36 ID:vKYQhCV90
ヤコはすぐにこの出来事をネウロに連絡した

ネウロ「ほう、電子ドラッグに近いのか」

ヤコ「まだ決まった訳じゃないけど・・それに近い感じがしたの」

吾代「俺に代われ!」

ヤコ「あ・・」

背後からヤコの携帯を取り上げた吾代

吾代「おい化けモン!!あんな敵が襲ってくるなんて聞いてねーぞ!!」

ネウロ「我が輩とて予想だにしていなかったことだ」

ネウロ「その街に何らかの脅威はあるはず・・」

吾代「脅威って何だよ!?はっきりと説明しやがれ!!」

ヤコ「もう、吾代さん!代わってよ!」

ヒョイッ

吾代「っあ!」

今度はヤコが吾代から携帯を取り上げた

95 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:50:24.45 ID:vKYQhCV90
ヤコ「だから、今からネウロもこっちに合流してくれない?」

ネウロ「ふむ…どのみち我が輩も調べたいことがあったからな」

ヤコ「じゃあ、また後でね?うん。」

ピッ

吾代「電話は済んだのか?」

ヤコ「うん!ネウロも後でこっちに合流してくれるってさ!」

吾代「けっ、尾行は俺等に任せる癖によ・・・」

ガチャッ

のび太「・・・」

ヤコ「!?」

家から出てきたのは、ベースボールキャップを被ったのび太であった
どうやら吾代とジャイ子が戦闘を行っている間に
旅行から帰ってきたようだ

97 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 18:55:30.47 ID:vKYQhCV90
吾代「あいつがターゲットだな」

ヤコ「うん、間違いないよ」

吾代「そんじゃ、なるべく距離を保ったまま尾行すんぞ」

のび太は2人に気付くことなく
暗闇の中にへと消えて行った
尾行を続けて20分…

吾代(どこまで行くつもりなんだよ…)

のび太「・・・」

スッ

ヤコ(あ、角を曲がったよ!)

吾代「へっ・・・逃がす訳ねーだろ!」

2人もすぐに角を曲がり、のび太の尾行を続ける
すると、のび太は家から遠く離れたコンビニへと入って行った

吾代「あん?コンビニに?」

ヤコ「私達は外で監視しておこうか・・・」

2人はコンビニの外でのび太を監視することになった

98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:00:17.82 ID:vKYQhCV90
のび太は何かをレジで購入しているようだ

ヤコ「何買ってるんだろ?」

吾代「ここからじゃ見えねーな」

ヤコ「吾代さん、あんまん食べたい」

吾代「知るか!!!勝手に買いに行け!!!」

ガチャッ

ヤコ(あ、出てきた・・・)

吾代「よし、追いかけるぞ」

ヤコ「うん」

のび太のレジ袋には

カッターナイフが入っていた

尾行開始から1時間…

99 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:03:02.58 ID:vKYQhCV90
ヤコ(もう、どれだけ尾行しただろ・・・)

のび太「シュバッ!!」

突然、のび太は駆け出し角を素早く曲がった

ヤコ「ご、吾代さん!見失うよ!」

吾代「分かってるって!!」

吾代が急いでのび太のあとを追いかけようと角を曲がった

ドスンッ

吾代「いっ・・・」

スネ夫ママ「あら、ごめんあそばせ」

吾代「こんのクソバババ!どけ!!俺達は…」

スネママ「何言ってるザマスか!そっちからぶつかってきたザマスよ!!」

吾代「文句なら後で聞く!!さっさとどきやがれっ!!」

スネママ「嫌ザマスよ。土下座して誤るまでひっつくザマス」

吾代「あーーーー!!うざってぇな!!」

スネママのしつこいディフェンスにより、のび太の姿を完全に見失ってしまった

104 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:10:36.57 ID:vKYQhCV90
結局、尾行に失敗したヤコ達は、ネウロが合流するのを待つことに

ヤコ「うぅ・・ネウロにどんな拷問されるやら・・」

吾代「あのババア…邪魔した上に慰謝料まで請求してきやがってよ…!」

ヤコ「1500万円だっけ?」

吾代「ざっけんな!!!誰が払うかそんな金!!」

シュッタ

ネウロ「おや、尾行に失敗したウジムシ共よ」

ヤコ「ネウロ!」

吾代「失敗したんじゃねーぞ!邪魔されたんだよ!!」

ネウロ「言い訳はいらん」

ビシッ
吾代の眼球にデコピンを放つ

吾代「ぎゃああああああ!!!!!」

ヤコ「面目ない…」

105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:14:10.40 ID:vKYQhCV90
ネウロ「それで、何か分かったことはあるか?」

ヤコ「・・・」

ヤコの首には「私は醜い豚です」と書かれたプラカードが
ぶら下げられていた

吾代「ターゲットがコンビニに入ったぐらいしかねーよ」

ネウロ「購入した物は?」

ヤコ「遠くからだったから見えなかったんだ」

ネウロ「チッ、どこまでも使えん奴等だな。ヤコ!豚の真似をしろ!」

ヤコ「ぶ…ぶひぃ」

吾代「テメェが尾行してたら良かった話だろ!!」

ヤコ「そうだそうだー!」

ネウロ「ふむ、それは一理あるな」

ヤコ「あれ・・?案外素直に・・」

ネウロ「貴様等のような微生物にも満たん人間に尾行を任せた、我が輩のミスだな」

吾代「誰が微生物にも満たねぇだコラァ!!!!」

107 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:19:53.82 ID:vKYQhCV90
ネウロ「今回の事件、間違いなくのび太は絡んでくるだろうな」

ヤコ「尾行してる時も何度も周りを警戒してたし、怪しかったよ」

吾代「あんな冴えなさそうなガキに、事件が起こせるとも思えねーけどな」

ネウロ「何ものび太が犯人と疑った訳ではない。調査だ。」

ヤコ「ネウロは何か分かったの?」

吾代「テメェもそれなりに情報掴んだんだろーな」

ネウロ「魔界の笑点を見ていた」

ヤコ(意外と日曜日を満喫してやがる!!!)

次の日、ネウロとヤコは出来杉の家へ向かうことに

ネウロ「イカサマ小学生に挨拶にでも行ってみるか」

ヤコ「原材料が尿だしね・・・」

109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:23:39.64 ID:vKYQhCV90
ネウロ「吾代は待機させてあるな?」

ヤコ「うん、文句言いながらものび太くんの家の前で待機してるよ」

ネウロ「おっと…先に調べておくことがあったな」

ヤコ「あ、昨日の女の子のことね」

ネウロ「その子供はどこにいるのだ?」

ヤコ「今は病院に搬送されて、入院してるよ」

ネウロ「ふむ…ならば後回しだな」

115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:31:46.04 ID:vKYQhCV90
吾代「畜生・・・結局、一睡も出来ずに待機続行かよ・・」

吾代が眠眠打破を飲もうとレジ袋に手を突っ込んだ

すると、見失ったのび太の姿が

吾代「あの餓鬼・・・今頃帰ってきやがった!!」

吾代はすぐさま、家に入ろうとするのび太に駆け寄った

吾代「おい!!」

のび太「誰?」

吾代「テメェこんな時間に帰ってきて、今までどこ行ってたんだよ!?」

のび太「ロードワークです」

吾代「嘘つけ!!俺はなぁ、お前が昨日深夜にコンビニ行ってるの見たんだよ!!」

のび太「ハハッ、人違いです。それじゃあ僕は眠いんで。」

ガチャッ

バタンッ

吾代「お、おい!!待ちやがれ!!!話はまだ終わってねぇぞ!!」

116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:36:00.78 ID:vKYQhCV90
【出来杉家】

ピンポーン

出来杉「はい?」

ネウロ「初めまして!脳噛ネウロと申します!」

出来杉「誰ですか?」

グイッ

ネウロ「すいません、桂木弥子先生が…どうしても貴方とお話ししたいと聞かないもので」

ヤコ「た・・探偵でぇ~す」

ネウロ「僕はその助手です!」

出来杉「もしかして…あの大食い探偵の!?」

ネウロ「そうです!生ゴミを主食とするあの醜い探偵です!」

ヤコ「それは違うッ!!!」

117 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:41:46.06 ID:vKYQhCV90
出来杉「いやぁ、まさか名探偵さんに会えるなんて思っても見ませんでしたよ」

ネウロ「こちらもお会いできて光栄ですよ」

ネウロ「魔法の水を作った小学生に会うことが出来て…ね」

ヤコ「!」

出来杉「ハハッ、魔法の水だなんてとんでもない…」

ネウロ「評判も良いみたいですから」

出来杉「評判なんかどうでもいいんですよ。皆さんの怪我や病気が治ってくれればいいんですから。」

ネウロ「ほう…」

ヤコ(何だろう、何か隠してるような感じが…)

121 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:44:53.30 ID:vKYQhCV90
出来杉「それで、お話しというのは?」

ヤコ「あ…それは……」

ネウロ(ヤコ、決してストレートに聞くな)

ヤコ(分かってるよ…)

出来杉「どうされましたか?」

ヤコ「えーっと、お話しというのは・・・」

ネウロ「貴方イカサマしてますよね?」

出来杉「は?」

ネウロ「あの、魔法の水のことですよ」

ヤコ(ストレート過ぎんだろっ!!!!!)

127 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:54:07.24 ID:vKYQhCV90
出来杉「意味が分かりませんよ」

ネウロ「おや?とぼけるおつもりですか?」

出来杉「とぼけるも何も、話の内容が分かりませんよ」

ヤコ「ね…ネウロ…」

ネウロ「あの魔法の水、ただの尿ですよね」

出来杉「…」

ネウロ「こちらで勝手に調べさせてもらいましたから」

ヤコ「え、でも…尿なら効き目なんてないんじゃ…」

出来杉「ですから、立派な魔法の水なんですよ」

ネウロ「いいえ、それは違います」

133 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:58:22.47 ID:vKYQhCV90
ネウロ「効いてるんじゃないです。脳がそう錯覚しているだけですから。」

ヤコ「脳が錯覚・・・?」

ネウロ「例えば1人でもこの尿を飲んで症状が治まったとしましょう」

ネウロ「当然、近所の人達は試しに飲んでみたくなりますよね?」

出来杉「な、何が言いたい・・・」

ネウロ「貴方の事を少し調べさせてもらいました」

ヤコ(いつのまに・・・)

ネウロ「親戚の方に医者の方がいられますね?」

出来杉「そ、それがどうしたんですか?」

134 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 19:58:51.36 ID:vKYQhCV90
ネウロ「それだけ、もう準備は出来ています」

ヤコ「意味が・・・」

出来杉「そうですよ、全く意味が分かりませんねぇ」

ネウロ「1人目で症状が治る。親戚に医者がいる。」

ネウロ「人間はこれだけ十分に薬の効果を信じてしまうものです」

ヤコ「!」

出来杉「・・・」

ネウロ「プラシーボ効果ですよ」

136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:03:55.68 ID:vKYQhCV90
出来杉「いい加減にしてくれませんか?僕も忙しいのに」

ネウロ「おやおや、随分と焦ってるように見えますね」

出来杉「だから!!実際に効くんですよ、あの水は!」

ヤコ「プラシーボ効果?」

ネウロ「この薬はよく効くよ等と言って薬を飲ますと、症状が治るケースがあるんです」

出来杉「ほう・・」

ネウロ「ですが、全員に効果がある訳ではない。」

ネウロ「当然…効き目のない人間も出てきます」

ヤコ「クレームとか大変だったんじゃ・・?」

出来杉「・・・お見事」

ネウロ「ということは、認められたということですか?」

出来杉「クレームに来た人間には、別の治療を施しましたよ」

141 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:09:00.67 ID:vKYQhCV90
ヤコ「別の治療って・・・治すこともできないのに?」

出来杉「グヘへへへへへッ!!!!!」

ネウロ「ククッ」

出来杉「貴方達の事はよーく知ってますよぉ!!グヘへ!!」

ヤコ「まさか、あの女の子って・・・」

出来杉「ジャイ子さんですか!?あいつは、僕の電子ドラッグを見てるからなぁ!!」

ヤコ「電子ドラッグ!?」

ネウロ「ほう、貴様が電子ドラッグを」

出来杉「HAL事件が終わってから、僕が完全とまではいかない電子ドラッグを作ったのさ!!!」

ヤコ「!?」

出来杉「それを使って、クレームに来た客は全員…電子ドラッグに呑まれたよ!!」

154 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:13:42.48 ID:vKYQhCV90
パチンッ

出来杉が指を鳴らすと

タンスや冷蔵庫から、中毒者達が出てきた

先生「これぇ!ノビィ!!!」

スネ夫ママ「ザマスザマス!!!!!」

ヤコ「あの人・・!中毒者だったの!?」

出来杉「グヘへ、お前達…あの2人を捻り潰してやれ!!」

先生「行くぞノビィ!!!」

ヤコ「ね、ネウロ…!どーすんの!?」

ネウロ「舐められたものだな」

ネウロ「…」

飛び掛ってきた2人をネウロはあっさりと弾き飛ばした

156 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:18:13.95 ID:vKYQhCV90
シュタッ

スネママ「効かないザマス!!」

先生「廊下に立っておれぇ!!」

ネウロ「…む」

ヤコ「ネウロの攻撃が効いてない…?」

出来杉「知ってますよ。ネウロさん。」

出来杉「貴方は謎を食とする魔人だということを…」

ネウロ「ほう…何か仕掛けてきたのか」

出来杉「魔人の貴方を簡単に殺せる仕掛けをね…!」

160 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:23:17.16 ID:vKYQhCV90
ヤコ「ネウロを…簡単に?」

出来杉「この中毒者達に、普通の攻撃は効きませんよ」

ネウロ「・・・」

出来杉「魔力を使わないと・・・倒すことはできませんから」

ヤコ「!?」

出来杉「さぁ、魔力を使って攻撃してください。ネウロさん。」

ヤコ(そ・・そんな!ただでさえ魔力を節約してるネウロなのに・・!)

ネウロ「貴様、頭が良いな」

出来杉「貴方を殺すための最善の方法ですよぉ!!」

168 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:28:38.01 ID:vKYQhCV90
先生「ノビィ!!!銃の撃ち方を教えてやろう!!」

スネママ「ママも撃ち殺すザマス!」

パパパンッ!!

ヤコ「!!」

ネウロ「一斉に撃ってきたな・・・」

ズズッ

ネウロ「魔界777ツ能力…醜い姿見(イビルリフレクター)」

スパンッ

ネウロ「来た攻撃をそのまま返す単純な能力だが…貴様等人間にはこれで十分だ」

撃ち返された銃弾は先生とスネママに直撃した

先生「の、ノビィィィ…」

スネママ「痛いザマス!!!」

171 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:31:51.71 ID:vKYQhCV90
出来杉「ありがとうございます。魔力を消費していただき。」

ネウロ「とりあえず、道具を使えば効くのだな」

出来杉「グヘへ…そのまま干からびてくださいよ」

ネウロ「それは、無理な話だ。貴様を始末するまではな・・・」

出来杉「どうやら貴方には人間という人質が効くみたいですね」

ネウロ「何を企んでいる・・・?」

177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 20:38:10.91 ID:vKYQhCV90
出来杉「まだまだ中毒者達はこの家にいるんですが…処理したほうが良さそうです」

ヤコ「えっ」

出来杉「今から30秒後に、この家は崩れ落ちます」

ヤコ「く、崩れ落ちるって…他の人はどうするの!?」

出来杉「瓦礫の下敷きとなり死にますね。運が良ければ生き残ります。」

ネウロ「貴様・・・」

グラグラッ

ヤコ「きゃっ・・・地震!?」

出来杉「グヘへ、崩れ落ちますよ」

タッタッタ

出来杉は捨てセリフを吐き、家から脱出した

ネウロ(我が輩とヤコだけなら…今からでも逃げることはできるが…)

中毒者A「ひいいいい」中毒者B「うげげげげ」

ネウロ(だが、こいつ等を見殺しにすることになる…)

ネウロ(いずれ謎を生む可能性だ、こんなところで死なす訳にはいかん)

196 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:00:48.52 ID:vKYQhCV90

ガシャンッ!!

ついに、家が崩れ落ちる

ネウロ「魔帝7ツ兵器…朽ちる世界樹!(イビルツリー)」

巨大な樹木を生やし、崩れ落ちてきた瓦礫等を

全て受け止める

ネウロ「クッ…」

ヤコ「早く!!皆さんは外へ逃げて!!」

中毒者A「えぇ・・・崩れてきてるの・・・」

中毒者B「とりあえず、逃げないと・・・」

中毒者達は身の危険を感じて、外へ脱出した

ヤコ「ネウロ!!私達も逃げよう!」

ネウロ「全員が出てからでなければ・・・この能力を解除することは出来ん・・」

ヤコ(・・・!ネウロの表情が・・)

198 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:02:04.45 ID:vKYQhCV90
ネウロ以外が外へ脱出

すぐさま、ネウロも能力を解除した
能力を解除した途端支えてた木は消滅し
今まで支えていた瓦礫が全て落ちてきた

ヤコ「ネウロ!!!」

当然、ネウロは瓦礫の下敷きとなるのだが

ヤコ「ネウロ・・・大丈夫だよね?」

瓦礫の中から、ネウロの姿が見えた

ネウロ「ふぅ・・・」

ヤコ(・・・ネウロ、すごい出血の量…!今までは平気だった攻撃が・・)

ネウロ「まさか小学生に魔力を削られてしまうとはな…」

199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:05:03.88 ID:vKYQhCV90
ヤコ「傷は・・・大丈夫なの?」

ネウロ「魔力の低下が原因だ。恐らく、今後も出来杉の妨害は続くだろうな。」

ヤコ(また、ネウロの妨害を・・・)

ネウロ「フン・・望むところだ」

ネウロ「我が輩に対する策としては完璧だ。人間をあのように扱うことで、効率的に魔力を削れる」

ヤコ「HALの事件で私達のことを知ったんだよね」

ネウロ「フハハハハ、HALの事件を思い出してしまうな」

ドラえもん「あ、2人共!」

ネウロ「出来杉さんの所に挨拶に行ってきました」

ドラえもん「いい人でしたでしょ?」

ネウロ「ええ、とっても賢い人でした」

209 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:16:24.36 ID:vKYQhCV90
ヤコ(数分前までバトってた癖に・・・)

ネウロ「おや、のび太さんは?」

ドラえもん「あ…さっき出かけました」

ネウロ「そうですか・・・」

のび太ママ「あら、ドラちゃん。お客さん?」

ドラえもん「うん、お世話になってる人なんだ」

のびママ「そう…ママは今から昼食の用意をするわね」

ドラえもん「うん」

のびママ「…それじゃあね」

ヤコ「なんだか、ホントに疲れてそうだね」

210 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:17:27.87 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「のび太くんの事で色々と悩んでますから…」

ネウロ(・・・)

ドラえもん「ママとパパはホントに疲れてるんです」

ヤコ「大変そうだね・・・」

ガチャッ

パパ「ドラえもん!大変だ、ママがトイレから出てこないんだ!」

ドラえもん「!?」

ネウロ「むっ…」

ヤコ「どうしたの?」

ネウロ「もうすぐ、謎が茹で上がりそうだ・・・」

213 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:21:06.85 ID:vKYQhCV90
ドラえもんは急いでトイレに

バンバン

ドラえもん「ママァ!!ママ!開けてよ!」

何度もドアを叩くが、中から返事がくることはなかった

パパ「ええい!パパがあけるぞ!」

パパの渾身の蹴りでドアをぶち壊した

トイレには、ぐったりと壁にもたれ掛ったママがいた

ドラえもん「ママ!?」

パパ「ママッ、しっかりするんだ!」

一番最初にパパがママに抱きついた

パパ「ママ!?ママ・・・・・」

ネウロ(フン、ようやく謎が出来上がったか)

214 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:24:30.13 ID:vKYQhCV90

ママはトイレで息を引き取った

トイレの窓は狭く、人が入ってママを殺害することは不可能
それに誰かが入ってたのなら
家にいたパパがその音に気付くはずだ

笹塚「えー…それじゃ、家の中にいたのは?」

ノビパパ「僕です」

石垣「せんぱーい。犯人はもう父親しかいないじゃないですかぁ。」

石垣「早く事件終わらせて、このラジコンで遊びましょうよ!」

ヤコ「またこの人は…」

笹塚「潰せ」

ガシャンッ

石垣「ああああああ!!!!死ぬなぁぁぁぁぁ!!!」

219 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:29:38.98 ID:vKYQhCV90
笹塚「それで、お父さんは何を…?」

ノビパパ「僕はずっと台所で新聞を読んでました」

笹塚「何か物音とかは聞こえてきませんでしたか…?」

ノビパパ「いえ、何も・・」

笹塚「そうですか……」

ヤコ「あ!笹塚さん!」

笹塚「っと、またヤコちゃんか……」

ヤコ「えへへ…来ちゃいました…」

笹塚「全く毎回よく事件を嗅ぎ付けられるモンだ…助手のあんたのお陰か?」

ネウロ「いえ!先生の嗅覚のお陰ですよ!」

ヤコ「どんな嗅覚してんだ私は!!!」

221 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:32:39.78 ID:vKYQhCV90

笹塚「トイレの窓は鍵閉まってるし、トイレには鍵がかかってる…窓を割ったとしても、誰か気付くよな」

石垣「そうっすよ。だから自殺ってことです!」

笹塚「いつまでラジコンしてんだ……」

笹塚「だが、このままいけば自殺ってことで片付くかもな…」

222 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:32:56.03 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「・・・・」

ヤコ「ドラちゃん・・・」

ドラえもん「まさか、ママが自殺するなんて・・・」

ヤコ「自殺する訳ないよ…!のび太くんがいるのに、そんなこと…」

ドラえもん「心身的にも疲れてたし、有り得る話かもしれません・・」

ネウロ「ヤコ、来い」

ヤコ「え?」

ネウロに頭を掴まれたまま、現場のトイレにへと向かった

223 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:36:14.60 ID:vKYQhCV90
笹塚「ん?」

ネウロ「笹塚刑事、申し訳ありませんが…ほんの少し現場を調べさせて頂けませんでしょうか?」

石垣「ダメだダメだ!!お前達は帰れ!」

ヤコ「どうしてですか!?」

笹塚「うざい、黙れ」

ドスッ

石垣「ぐへっ!」

笹塚「あんた等にはお世話になったこともあるしな…ちょっとだけだぞ?」

ヤコ「笹塚さん・・!」

ネウロ「感謝します、笹塚刑事」

226 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:39:14.53 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「ハァ…」

笹塚「お気の毒にな」

ドラえもん「刑事さん・・」

笹塚「大事な人を失ったから、そう落ち込むのも仕方ないけどな…」

ドラえもん「ええ、ママは本当にお世話になった人ですから」

笹塚「俺達も全力で捜査する。だからあんたも、一刻も早く元気を出してくれ」

笹塚「いつまでも落ち込んでても、何も変わらないからな…」

ドラえもん「・・・・」

笹塚「余計な事言っちまったな・・・それじゃあな」

スタスタ

ドラえもん(そうだ、僕はママの分までのび太くんのために愛情を注いであげないと・・!)

ドラえもん(僕が落ち込んでてどうするんだ!のび太くんを元に戻すんだろ!)

ドラえもんは何かを決意したかのように

2階の部屋にへと駆け出した

229 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:41:27.74 ID:vKYQhCV90
ヤコ「自殺・・・って訳じゃないよね?」

ネウロ「ほう、なぜそう思う?」

ヤコ「だって、一生懸命だったお母さんが子供を残して自殺なんて考えられないよ・・・」

ネウロ「ふむ、人間の感情はよく分からんな」

ヤコ「そうだね あんたには縁のない話だよ」

ネウロ「人間の感情は分からん。だからこそ、我が輩は貴様を必要としているのではないか」

ヤコ「ネウロ・・・」

ネウロ「我が輩の良き奴隷だからな」

ヤコ「最後が余計だよ…」

232 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:43:16.83 ID:vKYQhCV90
ネウロ「ふむ、見つけたぞ」

ヤコ「何が?」

ネウロ「この小さな針だ」

ヤコ「なにこれ…これがどうかしたの?」

ネウロ「この事件で重要となってくるものだ」

ヤコ「もう、分かったんだ…」

ネウロ「ああ、今すぐ全員この場に集めてこい」

ヤコ「…うん!」

ネウロ「この謎はもう…我が輩の舌の上だ」

233 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:43:33.96 ID:vKYQhCV90
ノビパパ「ホントに事件の犯人がわかったのかい?」

笹塚「どうやら、そうみたいですね……」

ネウロ「皆さんお集まり頂きありがとうございます!」

笹塚「ホントにわかったのか…?」

ネウロ「ええ、もちろん。先生の推理に狂いはありませんよ。」

ヤコ(…)

ネウロ「それでは…いつも通り犯人に指を指してください先生」

ズズズッ

ネウロの意思に操られ、ヤコの右手が勝手に動く

ヤコ「犯人は……お前だ!!!!」

234 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:45:21.94 ID:vKYQhCV90
ヤコの指差した先には…

ノビパパ「ぼ、僕が犯人!?」

ネウロ「何を驚いてるのですか?犯人さん…」

石垣「おい、デタラメなこと言うんじゃないぞ!」

ヤコ「うっ…」

ネウロ「デタラメではありませんよ。」

ノビパパ「では、聞かせてもらいましょうか…僕が犯人だという推理を…」

ネウロ「もちろん、今から僕が先生に代わってお話ししますね」

246 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:58:49.76 ID:vKYQhCV90
サルくらいました

ネウロ「えー、今回の事件はこのトイレの中で起きました」

ネウロ「僕と先生達がドアを開けた時には、奥さんが壁にもたれかかっていました」

笹塚「…その時には息を引き取ってたんだろ…?」

石垣「それに、物音は聞こえてないって言ってたぞ!」

笹塚「どう考えても、殺害出来るとは思えないけどな……」

あと、これが>>234の続きです

236 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:47:08.39 ID:vKYQhCV90
ネウロ「そう思えば、犯人の思うツボです!」

笹塚「確か奥さんは心身的に疲れてたんだよな…」

ネウロ「その通り、ですから自殺を断定するのも無理はありません」

ノビパパ「そら見たまえ!自殺ってことじゃないか!」

ネウロ「いいえ、自殺ではありません」

笹塚「凶器とかは見つからなかったぞ…」

ネウロ「先生の千里眼のお陰で、凶器を発見することが出来ました」

笹塚「!?」

ヤコ「お、おう」

ネウロ「この…小さな針が今回の事件の凶器ですよ」

248 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 21:59:44.45 ID:vKYQhCV90
ノビパパ「そんな針で死ぬ訳ないだろ!」

ネウロ「いいえ、立派な凶器ですよ」

笹塚「どうやって使ったんだ…?」

ネウロ「こんな小さな針でも、人間の急所を突けば殺すこともできます」

ノビパパ「だから!!トイレにはママしかいなかったんだぞ!?」

ネウロ「…奥さんはあの時、まだ生きていたんですよ」

ヤコ「!?」

ノビパパ「な、なにを意味の分からないことを?」

笹塚「ドアを開けた時には死んでたんじゃねーのか…?」

ネウロ「死んでませんよ。眠っていただけですから。」

252 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:01:50.00 ID:vKYQhCV90
笹塚「!?」

ノビパパ「ふ、ふざけるな!!眠ってた訳がないだろ!」

ネウロ「先程、台所のゴミ箱を調べさせていただきました」

ヤコ「これ・・睡眠薬の袋ですよね?」

ノビパパ「そっそれは・・」

ネウロ「先生は日頃からゴミ箱をあさっているような方です・・」

ヤコ「誰があさるか!!!いや、2回ぐらいあるかな・・うん」

ネウロ「心身的に疲れてた奥さんに付け込んだんですよ」

ネウロ「心身的に疲れ寝不足だった奥さんに、貴方は睡眠薬を勧めた…違いますか?」

ノビパパ「そ、そうですよぉ」

255 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:02:55.90 ID:vKYQhCV90
ネウロ「恐らく貴方は、奥さんが飲まれた飲み物に大量の睡眠薬を入れたんでしょうね」

ネウロ「それで、奥さんは眠気を感じたままトイレに」

笹塚「なんでトイレに……?」

ネウロ「飲み物も大量に飲ませた所為でしょうね」

ノビパパ「・・・だからなんだ!それで勝手に眠っただけじゃないか!」

ネウロ「…この事件、1度だけ奥さんを殺害できる場面があります」

笹塚「殺害できる場面…?」

256 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:03:49.10 ID:vKYQhCV90
ネウロ「ええ、奥さんは…」

ドスッ!

ヤコ「ごふっ!!」

ネウロ「恐らく、この小さな針で急所を一突きされて殺害されたのでしょうね」

笹塚「ああ、だがどうやって殺害を・・・?」

ネウロ「覚えていますよね、先生?」

ネウロ「一番最初に奥さんに近づいた人を…」

ヤコ「あっ……」

ヤコ「ご主人が…一番最初に奥さんに抱きついてた…」

260 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:05:34.47 ID:vKYQhCV90
ネウロ「そうです!その時に、旦那さんは奥さんの首元に手を回し針を刺し殺害をした」

ネウロ「奥さんの遺体も調べさせてもらいました…」

笹塚「いつのまに・・」

ネウロ「そして急所を刺された奥さんは、その瞬間初めて引きを引き取ったのです…」

ヤコ「ごくり」

ネウロ「さぁ?一番最初に近づいた貴方…まだ言い訳をしますか?」

ノビパパ「あ~」

263 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:06:41.55 ID:vKYQhCV90
ネウロ「凶器の針を、床に落としてしまって見失ったのですね」

ノビパパ「そうだよ。トイレに流そうと思ったけど、落として見つからなかったんだ。」

ネウロ「先生はどんな小さな物でも見つけますよ!」

ノビパパ「僕の凶器をよく見つけられたね」

笹塚「石垣、連行するぞ」

石垣「せ・・・せんぱいの後でサポートします!」

笹塚「帰れ…」

ヤコ「貴方、最低な人ですね」

ノビパパ「え?」

265 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:07:57.28 ID:vKYQhCV90
ヤコ「奥さんと貴方は、のび太くんのために一生懸命尽くしてるのかと思ったけど…」

ヤコ「どうやらそれは奥さんだけだったみたいですね!!」

ネウロ「…」

ヤコ「貴方は逃げたんですよ。父親として。」

ノビパパ「ママが悪いんだよ」

ヤコ「え…」

ノビパパ「あんなクズな奴のために、死ぬまで尽くそうって…呆れるよ」

ヤコ「血の繋がった者同士なのに・・・!」

ノビパパ「クズはいらねぇ」

ヤコ「人間の貴方が、そんなことを言ってどうするんですか!?…ドラちゃんは、貴方よりのび太くんのことを想ってたのに……」

ノビパパ「僕は父親らしいことをいっぱいしたよ」

ヤコ「逃げた貴方に…父親を語る資格なんてありませんよ…!」

271 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:10:00.48 ID:vKYQhCV90
ノビパパ「ルルルルル~♪」

ノビパパ「ウルトラソウル!ハァイッ!!ウルトラソウルッ!!ハァイッ!!!ハァイッ!!!ウルトラソウルッ!!!ハァイッ!!!!!」

笹塚「…なんだこいつ……」

ノビパパ「父親の資格!?あぁ!?ねーよそんなもの!!!!」

ヤコ「・・・っ!」

ノビパパ「親は苦労するんだぜ?子供は選べないしよぉ!!」

笹塚「おい、そこを動くなよ」

ノビパパ「嫌だね~~~!」

タッタッタ

ドラえもん「空気砲~~~~」

ドラえもん「パパへ向けて、発射!」

ズドンッ!

ノビパパ「グァァァ!!」

280 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:12:37.57 ID:vKYQhCV90

笹塚「お、おい!あんたは手を出すな…!」

石垣「この青い狸!大人しくしてろ…!」

ドラえもん「離せッ、離せ!ママの仇をうたなきゃいけないんだよぉ!!」

ノビパパ「このクソ狸め…」

ヤコ「ドラちゃん貴方も手を出せば、あいつと同じなんだよ…!」

ドラえもん「で、でも…ぉ」

ヤコ「…貴方までこっち側に堕ちたら、誰がのび太くんを元に戻すの……?」

ドラえもん「うっ…のび太……くん…」

ヤコ「あの人には、死ぬまで…ううん、死んでからもずっと罪を償ってもらうから…」

287 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:14:53.70 ID:vKYQhCV90
ノビパパ「畜生…どいつもこいつもゴタゴタ言いやがってよ!!!」

ネウロ「やかましい口だな」

ノビパパ「あん?」

ネウロ「どれ、我が輩が1ついい物をプレゼントしてやろう」

ガシッとノビパパの頭を掴んだ

ノビパパ「な・・・・」

ネウロ「魔界777ツ能力…産まない女王蟻(イビルバジャー)」

ノビパパ「!?」

ネウロ「胃の中から脳を支配し、たった1つの食べ物しか求めなくなるようにする」

ネウロ「ククッ…今回は食べ物ではないがな……」

ネウロ「それでは、いただきます…」

グシャッ

289 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:16:21.40 ID:vKYQhCV90
笹塚「おーい…連行したいんだけど…」

石垣「せ、せんぱーい!こいつ、さっきから自分の尿しか飲まないんですよ!」

ノビパパ「気持ち悪い・・・でも、飲まなきゃ死んじゃうよぉ・・・」

石垣「何でも尿を飲み続けないと、呼吸ができなくなるとか・・」

笹塚「どうなってんだ…」

ヤコ「またエグイ能力を使ったね…」

ネウロ「ふむ、少し方向性は違ったがな」

ドラえもん「2人共…」

ヤコ「ドラちゃん?」

292 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:17:57.35 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「今回はありがとうございます。」

ヤコ「わ、私は何もしてないよ」

ドラえもん「桂木さんに説得されてなかったら、僕もパパと同じ事をしようとしてました…」

ヤコ「ドラちゃんが、のび太くんのこと思い出して踏みとどまったんだよね?」

ドラえもん「はい…のび太くんのことを想うと…どうしても…」

ヤコ「ドラちゃんがそう想ってくれ、嬉しいよ」

ドラえもん「ホントに、2人のお陰です…僕1人でものび太くんのために尽くします…」

ネウロ(謎はまあまあだったな。)

私は事件を解決したことにより、忘れていた

もう1つの脅威を……

296 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:19:59.04 ID:vKYQhCV90
出来杉「のび太くん」

のび太「で・・できすぎくん・・・」

出来杉「電子ドラッグを見てから、調子が良さそうだね」

のび太はパソコンの画面を見つめていた

画面の中には、出来杉くんの姿が

出来杉「自分を電人化するのには苦労したよ」

のび太「電人出来杉様…」

出来杉「仲間は揃えてるよね」

のび太「スネ夫や、ジャイアン、しずかちゃんには見せておきました」

出来杉「十分だ、ネウロを殺すのにはね」

のび太「僕はどうすれば?」

出来杉「ドラえもんが厄介になるから、潰してきてくれるかい?」

のび太「…」

出来杉「僕は電脳世界で、この世界へ宣戦布告を・・・・」

299 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:21:58.08 ID:vKYQhCV90
【魔界探偵事務所】

ヤコ「事件は解決したけど・・のび太くんは戻って来なかったね」

ネウロ「出来杉も姿を消したままだな」

ヤコ「でも、魔力を削られたりなんかしたらネウロでも…」

ネウロ「今回の謎はあまり良くなかったな。この状態で攻められれば終わりも考えられる。」

ヤコ「恐ろしい子供だよね」

ネウロ「もし、奴がまだ何かを企んでいるのならば・・地獄の始まりだぞ」

ヤコ「・・・」

ネウロ「それまで我が輩は事務所で休養だ」

ヤコ「え!自分だけ!?」

ビシッ

ヤコ「ぎゃっ!」

ネウロ「黙れムカデ。我が輩のためだと思え。」

ヤコ(ずっとイスに座りっぱなしだ…やっぱり、そこまで魔力が低下してるの…?)

301 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:23:33.39 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「そうだ、のび太くんのために料理を用意してあげよう」

ドラえもん「うふふ・・きっと喜ぶだろうなぁ」

チッ…チッ…チッ

時計の秒針の音が、今日はやけに耳に入る

ドラえもん「のび太くん、まだかなぁ…」

カチッ

ピーーーッ

ズドーーーーーーーンッ!!!!!

野比家は、大爆発した

中にはドラえもんしかいなかったが
外にいた、警官達は引き上げていたため
被害に巻き込まれたのはドラえもんだけであった

303 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:24:25.19 ID:vKYQhCV90
ドラえもん「うぅ~ん……」

スネ夫「よぉ、ドラえもん」

ドラえもん「す…スネ夫くん…?」

スネ夫「僕と出来杉様で発明した事件爆弾の威力はどうだった?気持ちよかった?」

ドラえもん「ま、まさか…君が仕掛けたのかい!?」

スネ夫「ピンポンピンポーン!正解!」

ドラえもん「よくものび太くんの家を・・・!」

スネ夫「あいつにはもう帰る家なんて必要ないだろ?」

ドラえもん「お前ッ・・!!」

出来杉(世界の破滅まであと僅か・・・)

のび太「各国のミサイルを僕の街へ向けて放ちます」

出来杉「ハハハハハ!!!終わりだこの世界も!!!」

308 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/30(日) 22:26:19.07 ID:vKYQhCV90
スネ夫「もうすぐ、この世界は破滅へと導かれるのさ」

ドラえもん「そんなことはさせないぞ・・・」

スネ夫「食い止めるつもりかい?」

ドラえもん「僕1人で・・止めて見せる!!!」

空気砲を取り出した

ドラえもんは電人出来杉と戦うことを決意

のび太を救いたい一心で、ドラえもんは戦うのであった

ヤコ「ちょ、事務所の電気が消えてるし!信号も青のままだし!!どうなってんのよ!?」

ネウロ(始まったか…地獄が…………)

お し ま い

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