綾乃「バレンタイン」
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:16:09.30 ID:qKfnUOA40
~生徒会室~
千歳「綾乃ちゃん、このままでええの?」
綾乃「…え?」
千歳「だから、このまま卒業してしまってええの?」
綾乃「…えと…何の話?」
千歳「またまた、とぼけちゃって~」クスクス
綾乃「ごめんなさい…全然見当もつかないわ…」
千歳「え…?ほんまに…?」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:18:06.71 ID:qKfnUOA40
綾乃「ええ…」
綾乃「何かやり残したこと…あったかしら…?」
千歳「……」
綾乃「会長職は引き継ぎも終わってるし…」
綾乃「推薦入試の結果も合格だったし…」
綾乃「あ、もしかしてお世話になった先生にお礼とか…?」
綾乃「それとも…」
千歳「綾乃ちゃん」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:21:06.11 ID:qKfnUOA40
綾乃「は、はい」
千歳「歳納さんに告白してないやろ?」
綾乃「……へ?」
千歳「だから、歳納さんに告白しないまま卒業してええの?」
綾乃「ええええええええええ!?」
千歳「高校は別々やから、告白しておかないと後悔すると思うで?」
綾乃「で、でも…変だと思われないかしら…」
綾乃「今まで散々邪険に扱っておいて…いきなり告白だなんて…」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:24:10.95 ID:qKfnUOA40
千歳「綾乃ちゃんの好きになった歳納さんはそんな子やないやろ?」
綾乃「そ、そうだけど…」
千歳「幸いもうすぐバレンタインやし、チャンスやで!」
綾乃「バレンタイン…」
千歳「うんうん」
綾乃「チョコ…作ったことないのよね…」
千歳「ほな、一緒に作ろ?」
綾乃「う、うん…///」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:27:17.64 ID:qKfnUOA40
~杉浦家~
千歳「ではこれより綾乃ちゃんのバレンタイン大作戦を開始します!」
綾乃「何その作戦名…」
千歳「うふふ、プロポーズ大作戦みたいで素敵やろ?」
綾乃(そうかしら…)
千歳「用意するものは…」
千歳「板チョコ、ココアパウダー、生クリームやね」
千歳「お好みでバターとか、ハチミツとか、リキュールとか入れてみるのもありやで」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:30:18.68 ID:qKfnUOA40
千歳「歳納さんはラムレーズンのアイスが好きらしいので、今回はラム酒を使います」
綾乃「材料はさっき買ってきたから安心アンコールワットね!」
千歳「まずは板チョコを細かく刻みます」
千歳「大きさが均一になるように刻まないと、溶け方にバラつきが出たり、ダマになったりするから気ぃつけてな?」
綾乃「ま…任せて…!」
千歳(不安や…)
綾乃「…これでいいかしら?」
千歳「うん、おっけーやね」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:33:17.54 ID:qKfnUOA40
千歳「次は沸騰直前まで温めた生クリームに、チョコを入れてよく混ぜます」
綾乃「右腕だけ筋肉つきそうだわ…」
千歳「歳納さんのためやで!」
綾乃「う、うん…///」
綾乃(右腕だけムキムキでも愛してくれるかしら…///)
千歳「チョコが溶けたらラム酒を入れて、よく混ぜます」
綾乃(お酒…)
綾乃(千歳が匂いで酔ったらどうしよう…)
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:36:42.79 ID:qKfnUOA40
千歳「綾乃ちゃん不安そうな顔してどうしたん?」スーコー
綾乃「いえ、別に…って!ガスマスク!?」
千歳「匂いで酔ったらチョコ作りどころじゃあらへんからね~」ウフフ
綾乃(自覚あったんだ…)
千歳「続いてタッパーにラップを敷いて、そこにチョコを流し込みます」
千歳「表面を平らにならして、冷蔵庫で二時間ほど冷やしたら…」
綾乃「もうすぐ完成ね…!」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:39:18.63 ID:qKfnUOA40
千歳「はい、ここに既に冷やしておいた物があります」
綾乃「えっ」
綾乃「そ、それじゃ意味ないじゃない!」
千歳「うふふ、これはうちが予習で作ったやつやからね~」
千歳「ちょっと早いけど、うちから綾乃ちゃんにあげるチョコやで」
千歳「あとで一緒に食べよ?」
綾乃「え、ええ…///」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:42:08.76 ID:qKfnUOA40
千歳「そしたらチョコをラップごと取り出して…」
千歳「温めておいた包丁で食べやすい大きさにカット…」
千歳「ちなみに綾乃ちゃんにはハートの型抜きを用意してあります!」
綾乃「ず、随分周到じゃない…」
千歳「綾乃ちゃんには幸せになってもらいたいからね~」
綾乃「……///」
千歳「最後にココアパウダーをまぶして完成!」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:45:05.28 ID:qKfnUOA40
綾乃「意外に簡単なのね…」
千歳「きっと歳納さんも喜んでくれると思うで~」
綾乃「……///」ドキドキ
千歳「あはは、今から緊張してどうするん?」
綾乃「だ、だって…」
千歳「当たって砕けろやで!」
綾乃「砕けちゃダメじゃないっ」
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:48:14.10 ID:qKfnUOA40
~2月14日・教室~
綾乃「……///」ドキドキソワソワ
京子「綾乃、そわそわしてどうしたの?」
綾乃「ななななんでもないわよっ///」
京子「ははーん、わかったぞ…」
綾乃「…!?」ドキッ
京子「さては綾乃…」
綾乃「な、なによっ…」
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:51:06.96 ID:qKfnUOA40
京子「誰かからチョコ貰いたくてそわそわしてるんだな!?」
綾乃「中学生男子かっ!」
千歳「……」ドバドバ
結衣「綾乃、はいこれ」
綾乃「えっ…」
結衣「チョコレート。普段お世話になってるから」
綾乃「あ、ありがとう…///」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:54:06.87 ID:qKfnUOA40
結衣「千歳にも…って、鼻血出てるし!」
千歳「うふふ、ありがとなぁ~」ドバドバ
千歳「うちからも歳納さんと船見さんにチョコレートやで~」
結衣「ありがと、千歳」
京子「やったー!今年二つ目!」
綾乃「ふ、二つ目?…一つ目は船見さん?」
結衣「いや、私じゃないよ」
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 20:57:20.21 ID:qKfnUOA40
京子「朝一であかりから貰ったんだ~」
結衣「凄く大きな紙袋持ってたな…」
京子「クラス全員に配るんじゃないかな…」
千歳「さすがやね…」
京子「で、綾乃から私にチョコはないの?」
綾乃「えぇ!?あ、あるわけないでしょ!!」
千歳(綾乃ちゃん…)
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:00:06.13 ID:qKfnUOA40
千歳(いや、きっと放課後呼び出して決戦やね…!)ドバドバ
結衣「お前こそ、チョコ用意してないだろ…」
京子「私は食べるの専門なので!」
結衣「まったく…」
綾乃「……」
綾乃(ど、どうしよう…)
千歳「……」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:04:07.35 ID:qKfnUOA40
~昼休み~
千歳「というわけで、協力してくれへん?」
千鶴「……」
千鶴「でも、姉さんはそれでいいの?」
千歳「うち?」
千歳「うちは綾乃ちゃんに幸せになってもらいたいんよ~」ニコニコ
千鶴「……分かった」
千鶴(それが姉さんの望みなら…)
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:06:15.17 ID:qKfnUOA40
~放課後・体育館裏~
綾乃「千歳の大事な話って何かしら…」
綾乃「それにチョコ持って来てって…」
綾乃「まさか……///」ドキドキ
綾乃「そ、そんなはずないわよね…」
京子「歳納京子!華麗に登場!」バビュン
綾乃「ととと歳納京子!?」
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:09:12.93 ID:qKfnUOA40
綾乃「な、なんであなたがここに来るのよっ!///」
京子「え?私千鶴に呼び出されたんだけど…」
綾乃「え…」
綾乃(…そういうことか)
綾乃「もう…千歳ったら…」クスッ
京子「どういうこと?」
綾乃「歳納京子、あのね…」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:12:11.11 ID:qKfnUOA40
~池田家~
千鶴「……」
千歳「そんな顔しないで、千鶴~」
千鶴「でも、姉さんは…」
千歳「……」
千歳「はい、千鶴」
千鶴「……?」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:15:31.25 ID:qKfnUOA40
千歳「バレンタインのチョコ」
千鶴「……姉さん」
千歳「いつもありがとな」ニコッ
千鶴「……」
千鶴「私からもこれ…」
千鶴「ちょっと失敗しちゃったけど…」
千歳「…ふふ、ありがとう千鶴」
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:18:36.18 ID:qKfnUOA40
~ごらく部部室~
ちなつ「そういえばあかりちゃん、先生方にもチョコあげてきたの?」
あかり「お世話になってるからね~」ニコニコ
結衣(どんだけ作ったんだ…)
あかり「それにしても京子ちゃん遅いね~」
結衣「千鶴さんに呼び出されたって言って、すっ飛んでいったけど…」
結衣(京子は千鶴さんに嫌われてるんじゃないのかな…?)
結衣(ヘマして好感度下げなきゃ良いけど…)
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:21:37.18 ID:qKfnUOA40
ちなつ「もう、私もチョコレートケーキ作ってきたのに…」
あかり「チョコレートケーキ?ちなつちゃんすごいっ」
結衣「少し残しておいてあげれば良いんじゃないかな」
ちなつ「そうですね。では…」
ちなつ「じゃーん!張り切って作っちゃいました!」
あかり「ひぃっ!」
結衣「こ、これは…」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:24:05.83 ID:qKfnUOA40
あかり(どうして!?どうして緑色なの!?)
結衣(禍々しい形してるし…)
ちなつ「どうですか?美味しそうでしょ?」
ちなつ「食べてみてください結衣先輩っ」
結衣「……う、うん」
結衣(京子…ラッキーだったな…)
結衣「……」
ちなつ「……」ドキドキ
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:27:06.71 ID:qKfnUOA40
結衣(……南無三!)パクッ
結衣「……」モグモグ
ちなつ「ど、どうですか…?」
結衣「お、美味しい…?」
ちなつ「なんで疑問符つけるんですか…?」
結衣「あ…いや!美味しいよ!うん、美味しい」パクパク
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:30:07.19 ID:qKfnUOA40
ちなつ「キャー!良かったですぅ~♪」
ちなつ「バナナとアボカド使ってみたんですよ~」
結衣(緑色なのはそれでか…?)
ちなつ「…あれ、あかりちゃんどうしたの?」
あかり「……」アッカリーン
結衣(あかり、不憫な子…)
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:33:06.78 ID:qKfnUOA40
~古谷家~
櫻子「向日葵、お腹減った」
向日葵「もうすぐ夕飯ですから、我慢なさい」
櫻子「やだー!お腹減ったお腹減ったお腹減った!」ジタバタ
向日葵「もう…仕方ないですわね」
向日葵「はい、これ…」
櫻子「おっ!クッキーじゃん!」
向日葵「…あ、味わって食べなさいよ?」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:36:40.60 ID:qKfnUOA40
櫻子「え?なに?」モキュモキュ
向日葵「もう完食ですの!?」
櫻子「んん…?なんかいつもと味違う?」
向日葵「…気のせいですわよ」
櫻子「そっかなー…?」
向日葵「それでは、夕飯の準備しますから」
櫻子「おう!」
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:39:47.49 ID:qKfnUOA40
楓「…櫻子お姉ちゃん」
櫻子「ん、どした?楓」
楓「今日のクッキーはチョコクッキーなの」
櫻子「あー、なるほどそれでかぁ」
櫻子「でもなんでまた急にチョコクッキー…?」
楓「今日はバレンタインだから…」
櫻子「…!!」
櫻子「そうか、向日葵のやつ…」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:42:05.44 ID:qKfnUOA40
櫻子「誰か好きな子に渡そうとしてフラれたんだな!?」
櫻子「仕方ないやつだなぁ向日葵は~」ニコニコ
楓(櫻子お姉ちゃん…)ホロリ
向日葵「……」
向日葵(バレなくて良かったような、悲しいような…)
向日葵(今後も苦労しそうですわ…)
楓(お姉ちゃん頑張ってね…)
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:48:19.41 ID:qKfnUOA40
~理科準備室~
りせ「……」
西垣「お、松本どうした?」
りせ「……///」スッ
西垣「ん?…そういえば今日はバレンタインか」
西垣「ありがとう、大切に食べるよ」
りせ「……?」
西垣「はっはっは、すっかり忘れていたよ」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:45:54.78 ID:qKfnUOA40
りせ「……」シュン
西垣「そんな顔をするな。チョコはちゃんと用意してあるんだ」
りせ「……!」
西垣「ただのチョコだと思うなよ?」
りせ「……?」
西垣「え?爆発?…その手があったか」
りせ「……」アセアセ
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:51:15.61 ID:qKfnUOA40
西垣「冗談だよ。さすがに食べ物に爆発物は仕込まないさ」
西垣「ただ…」
りせ「……?」
西垣「今年のチョコは刺激的なオトナの味だ」
りせ「……!?」
西垣「ふふ、覚悟しろよ松本」
西垣「…ほら、口を開けて…」クイッ
りせ「……///」アーン
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:54:20.84 ID:qKfnUOA40
西垣「ふふ、いい子だ」
りせ「……///」パクッ
西垣「よく味わうんだぞ…」
りせ「……///」モグ…
りせ「……///」パチ…
りせ「……?」
りせ「……」モグモグ
りせ「……」パチパチ
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 21:57:06.57 ID:qKfnUOA40
りせ「……」ジトー
西垣「どういうことだって…、噛むとパチパチするチョコだ」
りせ「……」
西垣「刺激的だろ?」
りせ「……」
西垣「え?なんで怒ってるんだ?」
西垣「おい、松本!待ってくれ!」
西垣「松本おおおおお!!」
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:00:04.55 ID:qKfnUOA40
~夜・池田家~
千歳「綾乃ちゃん、うまくいったかなぁ」
千歳「……」
千歳「……」ブシャッ
千鶴(姉さん…)
ピンポーン
千歳「あら、お客さん?」
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:04:09.00 ID:qKfnUOA40
千歳「はーい」
ガチャ
綾乃「千歳…」
千歳「綾乃ちゃん…、どしたん?」
綾乃「あの、これ…」
千歳「…これ、チョコ?」
綾乃「うん、買ってきたものだけど…」
綾乃「私が作ったチョコは全部歳納京子にあげちゃったから…」
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:06:20.29 ID:qKfnUOA40
千歳「うちは別に良かったのに…」
綾乃「普段助けてもらってるお礼よ。受け取って?」
千歳「…ありがとう綾乃ちゃん」ニコッ
千鶴「……」ダバー
綾乃「ねぇ、開けてみて?」
千歳「今?」
綾乃「ええ、今」
千歳「……」ゴソゴソ
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:09:06.89 ID:qKfnUOA40
千歳「…?なんやろこのカード」
千歳「『きらきら光るあなたの夢が叶いますように』…?」
綾乃「素敵なメッセージカードでしょ?」
千歳「…ほんまやねぇ」
綾乃「いつもありがとう千歳」
綾乃「千歳の夢…叶うといいわね」
千歳「…うんっ」
千鶴「」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:12:31.04 ID:qKfnUOA40
千歳「…で、綾乃ちゃん結果はどうだったん?」ワクワク
綾乃「そ、それは…」
綾乃「秘密よ!」
千歳「えー…」
綾乃(こんな不満そうな顔の千歳は初めて見るわ…)
千歳「うちの夢が叶ったかどうか知りたいねん!」
綾乃「う…うぅ…」
綾乃(言えるわけないじゃない…)
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:15:21.99 ID:qKfnUOA40
~数時間前・体育館裏~
綾乃「あの…これ…」
京子「おお、チョコ?」
綾乃「あ、余ったからあげるだけなんだからね!?」
京子「……」
綾乃(しまった…。またやっちゃった…)
京子「…へへ、ありがと綾乃っ」ニコッ
綾乃「…!!///」ドキッ
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:18:59.45 ID:qKfnUOA40
綾乃「そそそそれじゃ帰るから!!///」ダッシュ
京子「おー、またね綾乃ー…ってもういねぇし」
京子「…結局千鶴は何の用だったんだろ」
京子「……」グゥー
京子「へへ、開けてみよ」ワクワク
京子「おお、ハート型のチョコ」
京子「……?ハート型って余るものなの?」
京子「さては…」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:21:18.29 ID:qKfnUOA40
京子「色んな人に渡してハーレムでも作るつもりだったんだな!?」
京子「いやー、綾乃も案外大胆なんだなぁ」ハッハッハ
綾乃(……)コソコソ
綾乃(バレなくて良かったような、悲しいような…)
綾乃(千歳…ごめんね…)
綾乃(そういえば千歳にチョコあげてないわね…)
綾乃(いつも助けてもらっているし、買っていこうかしら…)
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:24:41.36 ID:qKfnUOA40
~数日後・生徒会室~
綾乃「今日で生徒会室ともお別れね…」
千歳「そやね…」
綾乃「三年…かぁ」
綾乃「長かったような、短かったような…」
千歳「楽しかったなぁ~」
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:28:07.25 ID:qKfnUOA40
綾乃「ねぇ千歳、覚えてる?」
千歳「…初めて会った日のこと?」
綾乃「うん」
千歳「…よく、覚えとるよ」
綾乃「…私も」
綾乃「千歳と過ごしたこの三年間の想い出は、全部私の大切な宝物よ」
千歳「綾乃ちゃん…」
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/11(土) 22:30:21.57 ID:qKfnUOA40
綾乃「別々の学校でも、ずっとお友達よね?」
千歳「…当たり前やん」
千歳「ずっとずっと、一番の友達やで」
綾乃「千歳…」ジーン
千歳「ヘタレな綾乃ちゃんを放っておくわけにはいかへんからね!」ビシッ
綾乃「な…!せ、せっかく感動的だったのにっ…」
千歳(そしてうちの夢を叶えるためにもね!)
おしまい!
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